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結局ライターにはなれなかった

駆け出しのライターとして出会ったメンバーたちが、毎回特定のテーマに沿って好きなように書いていく「日刊かきあつめ」です。

今回のテーマは「#宣伝会議の思い出」です。

「編集ライター講座」を受講してしばらく経つ。
思い出、といっても今でも共に文章を紡ぐ「日刊かきあつめ」メンバーと出会えたことを別にすれば、もう記憶はかなり朧げだ。
あの頃は仕事きつくて脱サラしてフリーライターになりたかったんだよな、確か。
奮発して自己投資したにもかかわらず、結局それは今でも見果てぬ夢のままとなっている。
お金と時間を無駄にした、とも言えるのだが、
でもまあ「楽しかったなー」「充実してたなー」「色んな気づきがあったな」というふわーとしたいい思い出として私の中に心地よく収まっている。 

この講座は業界の有名人が毎回講師として講義をしてくれるのでそれだけでもテンションが上がった。テーマに沿った講義ながらも「離婚再婚」「失業」「しくじり」などざっくばらんな身の上話など織り交ぜてくれて、成功者の人生の紆余曲折は非常に興味深かった。で、「何学んだ?」て聞かれたらちょっと具体的に答えられない。(忘れちゃった…)
講義のテキストを見返してみた。実に5年ぶり!
テキストといっても、毎回その日に配られるプリントがそれだ。縦だったり横だったりワードだったりパワポだったりと形式がまちまちなところを見るとその回の先生の方で作っているようだ。
どの回のものも作り込まれており感心する。マスコミ業界の第一線で活躍する面々。ただでさえ本業で忙しいだろうにすごいよなあ。
テキストには随所に自分の手書きメモが書かれていた。元々メモ魔ではあるものの我ながら熱心に聞き入っていたなと振り返る。 
ライターを夢見る当時の私にとっては、先生たちは憧れの存在。一言一句聞き逃すまい、という気持ちだった。

それから5年経つ。フリーライターへの転身は出来ずじまいだ。
なれなかったのかならなかったのかどちらなんだろう。
手がかりがうまく掴めなかったのか。
生業にするほどでもないと思ったのか。

相変わらず毎日会社の人事部で働いている。勤怠データをまとめたり社員研修をしたり採用活動をしたり。ライティング業務は機械的なビジネスメールくらいだ。
あのとき、キャリアチェンジできていたら今頃どんな感じになっていただろう。
想像するけど、今はこの会社員人生も悪くないなと思っている。

文:べみん

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