2歳児育児中、仕事辞めました。
十数年続けていた児童館の仕事を辞めました。
なんだか軽ーく言っているけれど、私にとってとても大きな決断でした。
なんとなく辿り着いた仕事ではあったけれど、続けていく中で、たくさんの学びがある非常に有意義な仕事であることを知れたし、いつの間にか本当に大好きな仕事になっていました。
小学生が放課後どう過ごすか問題は、少子化とはいえ共働きが増えた昨今、重要なテーマだし需要もあり、保育・教育を家庭に押し付けられている中で、第三者の大人が見守ることの大切さをひしひしと感じる毎日でした。
とにかく、子どもたちが大好きだった。
素直な子、癖のある子、器用な子、不器用な子、穏やかな子、すぐキレる子。
大人が驚くほど大人びた発言をする子や憎たらしいことしか言わないような子にも、必ずどこかに子どもらしい、可愛い一面がありました。
その可愛い一面をもっともっと引き出して、トゲトゲしているその子の気持ちを柔らかくして、癖も含めたその子らしさをいい方向に伸ばしていくのがとても楽しかった。
数値では測れない仕事だけれど、子どもたちの成長を見守る中で、その小さくも大きな変化は確かにそこにありました。
そしてたくさんの子どもたちと関わる中で、子どもが一人の人間であることを幾度となく思い知らされました。
“言うことを聞かない子“というフレーズをいろんな場面で聞いてきたけれど、それは大人の思い通りにコントロールしようとしているだけで。
子どもと関わる上で、「何度言っても伝わらないなあ」「なんでわかってくれないんだろう」と感じる時は、自分の伝え方に問題があるということ。
大人と同じように、子ども一人ひとりにも意思があり、感情があるということ。
それを理解した上で、真摯に向き合うこと。
子どもからは本当にたくさんのことを学ばせられました。
また、たくさんの保護者と関わる中で感じたのは、子育てに悩んでいない人なんていないんだな、ということ。
いつもニコニコ笑顔を見せる親。イライラしながら子どもと話す親。きつい口調で叱りつける親。
家庭環境や職場環境、親と子どもそれぞれの性格、いろんなものが複雑に絡み合っていて、悩みといっても千差万別、人によっては一見悩んでいなさそうな、悩みなんてなさそうな人でも、子どもとの関係に悩んでいたり、実は家庭に問題があったり。
子どもと過ごすにはある程度子どもに合わせる必要がありますよね。特別な悩み事はなくても、余裕がない時や嫌なことがあった時、常に穏やかな自分でいられるとは限りません。
勝手な思い込みや決めつけをせず、保護者とも真摯に向き合うことの大切さを痛感しました。
そして保護者との関わりは、子どもの成長を見守る上で最も大切なものの一つ、ということも学びました。
幼少期の家庭環境や養育者の関わりがその後の子どもの発達に大きな影響を及ぼすということは、保育の中で散々学んだことではありますが、実際に保護者や子どもたちと関わってみると、本当にその通りだなと感じる場面がたくさんあって、身をもって実感しました。
そんな、楽しくて大好きで大切な仕事を辞めた理由は色々あるのですが。
シンプルに言えば、楽しくなくなってしまったから。
子どもの対応に悩んだ時、あるいは保護者との関わりで困った時、上司や同僚に相談すれば誰かを叱責することなく一緒に対応を考えてくれ、チームとしての安心感や心強ささえあれば、仕事が辛いと思うことはありませんでした。
でも、それができなくなってしまいました。
辛。
それから、出産を経験したことで、仕事に加えて体調の変化と育児が加わったことも理由の一つでした。
とにかく体力仕事(もちろん気力も使うけど)な業務を終えていざ帰っても育児が待っており、ほっと息をつけるのは子どもがようやく寝た後。
そんな中で頭も身体も休まらず、このままフルタイムで駆け抜けるのは無理だわーと思いました。
加えて、子どもの体調不良で保育園から幾度となく呼び出し。周りに頭を下げ気を遣いながら仕事を休んで自宅保育、常に気まずい気持ちを抱えて仕事を続けていくのはあまりにもストレスフルだった。ワーママは皆同じようなことを言ってるけど、一体どうやって生き延びてるんだ…。
そんなこんなで、色んなことが重なって辞めるに至りました。
日本の女性が育児の開始と共にキャリアをなくなく手放したりペースダウンしたりすることが多いということに関しては、そりゃあもちろん不満たらたらですよ、みんなそんなにスーパーマンじゃねえよ、キャリアと子育ての両立は欲張り?ふざけんなよ。…という感じで納得が行かない部分も滅茶苦茶多い(苦笑)けれどそこは一旦置いときます。
口が悪くてすみません。
今後は男女ともに、育児中はそれぞれが同じくらいペースダウンすることを選択できる社会に変わっていってほしいというかすかな期待。
ひとまず今自分がやるべきことは、ある程度余裕を持って育児に携われる仕事を選ぶことかなあと思っています。
欲を言えば、もっともっとnoteで児童館の仕事について発信したかった。
でも仕事を辞めても、積み上げてきた経験値は自分の中に確かにあって、子どもたちと過ごした日々も心の中に残っていて、「あの子今頃どうしてるかなあ」なんてふと思い出したりして。
子どもたちやその保護者と関わる中で感じたことや学んだこと、大切にしてきたこと、また子どもと関わることの楽しさやしんどさ、大切さについても、また発信したいなーなんて思っています。
悔しい思いもあるけど、心機一転がんばりまーす。