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migmin
ため息俳句 炬燵出す
埼玉県の全国高校ラグービーの予選準決勝二試合を観戦して帰ると、妻が炬燵を出すので手伝えという。
確かにこの数日、かなり冷え込んできていて、炬燵が欲しいと甘ったれたのは、自分だ。
ついこの間まで一体秋はいつ来るのだと、暑さへの不満ばかりであったのに。立冬との声も聞かれれば今度は寒い寒いと言い出す、老人とはそういうものである。
熊谷ラグビー場は、さきの日本開催ワールドカップの開催会場の一つになった際に、立派なスタジアムに変わった。今は、埼玉ワイルドナイツのホームになっており、当市の街おこしの一つの目玉にもなっている。昔からラグビーの盛んな市であると、云われたりしている。
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今日は、その地元県立熊谷工業高校の応援に参じたのだった。断っておくが、自分は地元愛なんてゼロでないが、限りなくそれに近いのだ。ただ、ここの高校の生徒が家の前を自転車で朝夕通り過ぎるのである。であれば、応援にゆくしかないではないか。それはヤンキーもどきの地元愛などでなく、人としてのなすべきことだ。
そうして、結果は期待通り勝利し、決勝に進出することになった。爺ィも、少なからず感激した。また、女子生徒の熱烈な応援にも感動した。工業高校にいったい何時ごろから共学の時がやってきたのだろうとも。とにかく格上とみられていた相手校にしてみれば、驚天動地のことであったかもしれないとしても、思い返せば熊谷工業高校は、ずいぶん昔であるが、花園で優勝したことのある伝統高である。
いづれにしろ、次を勝てば、正月の花園であるから、その時は炬燵に入って応援することになる。そうなれば、炬燵極楽である。
まためぐり暖ったか懐かし炬燵出す 空茶