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ため息俳句 かつ丼日和など


久しぶりの秋晴れである。畑に出ると、蜻蛉が群れてやって来ていた。

そういうことで、昼飯はかつ丼にした。

秋晴れやなにやらかつ丼日和かな  空茶


 なんで「そういうことで」なのかというと、理由はない。
 どちらにしろ物事の中には、「そういうことで」がしばしばあるのだ。
 「そういうことで」を理不尽だ、不条理だとぶつぶついうのは、食い物についてなら、ナンセンスだ。
 食い物の好みも食べ方も、誰からもつべこべ云われたくない。

 以前にも書いたが、旅先での昼飯は、ラーメン・かつ丼・カレーライスが原則だ。バリエーションとしては、駅の立ち蕎麦、回転寿司ぐらいだが、コンビニの弁当は食べない。勿論、夕飯だってその三種が優先事項だから、頻度は高い。旅に出たからといって、急に豪勢になるのも、恥ずかしいではないか。

 なぜ、ラーメン・かつ丼・カレーライスかというと、これには理由がある。この三つについては、はじめて訪れた町の駅前食堂であれ、観光地の土産物屋の隅に付属した食事処であれ、おおむね期待を裏切ることはない。勿論、事故的な目に遭うこともあったが、それはそれであれは「ヒデェものだった」という旅の思い出になる。
 つまり、ラーメン・かつ丼・カレーライスは、凡庸な味が味わいであって、行列の出来るラーメ屋さん、グルメサイトの高評価店、そういう店を探してゆく、そういうことは一人旅では無い。そう一人旅ではない、ここが肝心。

 ラーメンといえば、今は埼京線となって、赤羽線は廃止されたが、昔の赤羽駅には赤羽線の専用ホームがあって、ホームの端に立ち食いラーメン屋があった。安くて早くて、チャーシュウも大きかった。乗り換え駅の赤羽駅であったなあ。仕事帰りにはここで、とりあえず腹を温めて、満員電車の高崎線へ潜り込む日々があった。
 これは、旅先の飯ではないが、まあ、いいか。

赤羽ラーメン啜りきって秋深し


 又話がとっちらかった。
 いつものことだが。