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「古今十七文字徘徊」帖

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古今のふれあった俳句作品についての所感を記録しておくノートのまとめです。作品にふれあうというのは、きわめて個人的なことで、古典として名高い名句とか、コンクールの優秀作品とか、そう…
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#付句

#16 うそがきらいで顔がさびしい

#16 うそがきらいで顔がさびしい

 田辺聖子さんの『武玉川・とくとく清水 ー古川柳の世界ー』(岩波新書)で、『武玉川』を読む楽しさを知った。
 岩波新書の紹介の文によるとこうある。

 この紹介は、売らんかなの宣伝文ではなく、数ページ読み進めれば、納得の内容である。自分も、『柳多留』についてはわずかなものだが目にしてきたのが、『武玉川』の楽しさを知ったのはこの本のおかげである。

うそがきらいで顔がさびしい  武玉川

 とは、1

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