『黄龍の村』―クソホラー映画かと思ったら
※ネタバレします。
因習村ホラーかと思ったら全然違った。
というか、よく見たらちゃんとアマゾンプライムビデオでは、
ちゃんとジャンルがアクション。ただ、気付かず劇場にホラーを期待して足を運んでしまった人には心の底から同情する。これはクオリティ云々以前に、ジャンルが全く違うからって意味。パスタだと思ったらナポリタンだった。
最初の数十分、色々とツッコミたい気持ちがたくさんあった。こんなにあれこれ考えてしまう映画も久しい。
バカやアホを通り越した単純過ぎるウェイ系のノリは流石に人間をナメ過ぎだし、いかにもドヤす雰囲気のためだけという半端な関西弁とか、古いしきたりに準ずる外界から隔離された村の割に妙に今風なファッションと髪型の女性陣とか、IQの低い無駄の多い会話ノリとか。他にも色々「なんか、惜しい」みたいな空気感があり。
でもそんなこともうどうでもいい。
全部、途中からの無双展開の前振りでしかなかったと分かれば、もう怖いものは何もないのだ。
それはそれとして、この展開が好みかどうかはまあまた別の話にはなるのだろうな。アクションシーンが途中から続きまくるけど、若干テンポが悪い面もあるというか、会話の応酬が少ない上にちょっと同じことの繰り返しで飽きるところもある。味方サイドが勝ち確の雰囲気もずっと変わらないし。
それでも、なんだかんだ単純明快な俺強展開が気持ちいいのが人間の性。アマプラの評価もそれなりである。まだこういうのを喜べる日本人がたくさんいる時代で良かったと思う。
あと直前にこういうハイクオリティのガチホラーを観てはいけない。だって別ジャンルだからさ…。フェイクドキュメンタリーQ、おすすめ。