政治的なことが身近である/縁遠いことであるということ

割引あり


ナチスのイデオローグでもあったカール・シュミットは、政治とは人々を友と敵に分け、敵を殲滅することだといった。非常に残念ながら、その見立てはいたるところで現実味を帯びてつねにわたしたちの前に立ち現れている。そういう意味では、政治に参加すること、政治的な発言をすること、政治的であることは、むしろ「もしそれが必要でないならばそのほうがよい」ということになる。政治的なものにあふれていない世界では、少なくとも政治的なことで友と敵にわかれることがないからだ。
けれど、人間が人間である以上そうした状況がおとずれることはおそらくないと歴史がいっている。「政治」をゼロにすることはおそらく原理的に不可能だと思われる。なんて終わってる世界なんでしょうか。

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