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並行宇宙を望遠鏡で覗きたい

休日のゆったりとした時間が流れる。
穏やかな時の流れだ。
 整えられた芝生、広めの庭で 子供たちの楽しそうな笑い声がする。

北欧スタイルの座り心地よさそうな 窓際のラタンの椅子。
深く掛けて
子供たちの声を聞きながら
新聞を広げる。
その日の出来事をゆっくり読む。
そこには 幸せなニュースしかなくて
読む度 顔がほころぶ。

嫌なことがない世界なのだ。

いろんなことが過ぎて
争いは 無意味なことを 人々が知った。
この日が来るまでには
様々な『大変』があった。

 
もう そんなことはどうでもいい。
 白いレースのカーテンが
そよ風に吹かれて そよそよと カーテンの裾を踊らせている。

 心の中まで すーっと撫でていくように
気持ちいい風が 窓から入ってくる。

 今日の休日は
家で過ごす。
子供たちと過ごす。


 ケーキを焼いた。
甘いいい香りがする。

「ケーキ焼けたよー」
庭で遊んでいた子供たちが
キャッキャッと 声を立てて 走ってくる。
 身を乗り出して
嬉しそうな顔で 
「食べたーい」


今日もまた ゆっくりと過ごそう。
いっしゅんいっしゅん、
触れられなくなる思い出と変わる。
空を見上げながら
鳥の声を聴きながら
 虫の懸命な命を観察しながら
風に揺られて過ごそう。



空を見上げ、
鳥の声を聴き、
虫を観察し、
風に揺られて過ごすのは同じだけど
同じ宇宙の中の並行した、まったく別のパラレルワールドの自分は
こんななのかな。

と想像しながら また微笑んだりする。
 『現実』というところで 生きていく自分。

まあ想像して幸せになるくらい、別に迷惑かけるでなし、いいだろうと 今日も想像の世界へ。


パラレルワールドの世界を覗ける望遠鏡欲しいなと思いました。
でもすぐに
覗けたところで、羨ましくなるのも嫌だなと思ったりした。

とりあえず 目の前を楽しんでおこう。

長い長い時間をかけて
同じところで 交わることがあるかもしれないな、とか 考えを飛ばしてみると また 面白い。


今日の朝空です。

なんだか金色です。


そして、こちらは 今日の東の空の夕方頃の空。

色のグラデーションが素敵です。
上質な羊羹のよう。

敢えて 西の空は覗きませんでした。
きっと美しい夕焼けだったんだろうな、と 東の空を見て 想像してみることにしました。




遅くなりましたが、
#読書の秋2022 みんなの感想まとめマガジンの仲間に
 『東君平さん』を入れていただいて ありがとうございます。

嬉しいです。





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