見出し画像

Rufus - Rags To Rufus(1974)

スティービーワンダー作のTell Me Something Goodが有名な本作。この頃のスティービーは自身の作品はもちろん、ルーファス、ミニーリパートン、セルジオメンデス、ジェフベックetcとかなりハードワークなうえにそれをこなすのに充分すぎるポテンシャルを持っていたのが恐ろしいです。話を本作に戻すとかなりヘヴィなファンクナンバーが多く聞きごたえ抜群の一枚ですがなんとまだボビーワトソンとトニーメイデンの鉄壁のリズムセクションはおらずチャカを除くと皆白人です。しかし、演奏は立派なソウル・ファンクになっています。デビュー当時はグループ名と女性シンガーのせいでルーファストーマスやカーラトーマスと間違われて彼らの歌をやるように客から言われたこともあったそうですがヒット曲やP-FUNKやローリングストーンズの前座にでたおかげでそういった勘違いも減ったと思われます。

メンバー
チャカカーン:ボーカル
デニスベルフィールド:ベース、バッキングボーカル、ストリングス・ホーンアレンジ
アンドレフィッシャー:ドラム、パーカッション、バッキングボーカル
ケヴィンマーフィ:オルガン、クラヴィネット、バッキングボーカル
アルシネル:ギター、バッキングボーカル、ストリングス・ホーンアレンジ
ロンストッカートー:キーボード、ボーカル、バッキングボーカル、ストリングス・ホーンアレンジ

You Got The Love
ピキピキなるリズムギター(クラヴィネット?)がかっこいいファンクナンバー。ノイジーなギターソロはさすが元ロックバンドといった感じです。チャカとレイパーカーjrの共作。

I Got The Right Street
60sのソウル風の軽やかなグルーヴが心地よいナンバー。ホーンはノンクレジットですがTOPでしょうか?

Walkin' The Sand
ジャズやカントリー的なフィーリングのメロウソウルナンバー。

Rags To Rufus
インストのファンクナンバー。ワウギターやトロンボーンをメインにした重心低めのホーンセクションがかっこいいです。元々ロックをやっていた白人というだけあってロックフィーリングも見え隠れしています。

Swing Down Chariot
古いゴスペルをラグタイム風にアレンジ。こういった曲だとチャカのボーカルがいつも以上に光ります。

Side ways
エコーをかけたシンバルが印象的なヘヴィなファンクナンバー。ですが1分半は短すぎます

Ain't Nothin' But A Maybe
アシュフォード&シンプソンの曲。メロウでシンフォニックなソウルバラードです。

Tell Me Something Good
スティービーワンダー作。キャッチーでファンキーなサウンドはさすがスティービーです。スローテンポで音数少なめのグルーブも心地よいです。トークボックスは後にメンバーになるトニーメイデンがノンクレジットでやっているそうです

Look  Through My Eyes
AOR調のポップナンバー。この曲の後タイトルのないファンキーなインタールードが入ります

In  Love We Grow
アコピをバックにしたバラードナンバー。

Smokin' Room
メロウで軽やかなソウルバラード。最後のバラード3連発の中で一番好きです。

コネクション:ビリープレストン
後にルーファスに参加するトニーメイデンとボビーワトソンはビリープレストンのバンド出身。ビリーの74年の作品KIds&MEではその演奏が聴けます。またルイスとジョージのジョンソン兄弟もビリーのバンド出身。そして4人全員ブラコン・ディスコ時代のクインシージョーンズの録音に関わっていて不思議な縁を感じます。