見出し画像

「ファンクブルースの激熱ライブ」The James Cotton Band. Live& On The Move!! (1977)

今回からマイナーなアルバム、ミュージシャンの紹介をするときは短い紹介文を付けてみました。
ブルースも60年代に入るとソウルに押されてしまい段々とその人気は失われていきます。そんなブルースミュージシャンのうちある者は白人のロックミュージシャンと組んで若いロックファンに接近し、またある者はファンクに接近します。後者がローウェルフルソンでありジョニーギターワトソンであり今回紹介するジェイムスコットンです。ジェイムスコットンはマディウォーターズのバックでハーピストとして長く活躍してきた人でジェームスコットンバンドを結成するとブッダと契約。ファンクビートでブルースをするという画期的なスタイルのアルバム「100%コットン」、アラントゥーサンと組んだ「ハイエナジー」をリリースし3枚目が本作です。この後彼はまたオーソドックスなブルースへ戻っていったようです。

メンバー
ジェイムスコットン:ブルースハープ(ハーモニカ)、ボーカル
ケンジョンスン:ドラム
マットマーフィー:ギター
チャールズカルメース:ベース
ジョージグレゴリー:サックス
マイクザイチク:キーボード

Cotton Boggie
ノリのいいハーモニカとベースラインがかっこいい16ビートのブギウギナンバー。バンドが一体となって繰り出されるグルーヴが最高です。

One More Mile
ファンクビートを使ったブルースナンバー。ギターは正統派のブルーススタイルですが時々ワウを使ってワカチョコ鳴らしているのが面白いです。

All Walks Of Life
ブルース度高めの一曲。のしのしと歩くようなドラミングがかっこいいです。

Born In The Missouri
哀愁あるスローテンポのブルースナンバー。転がるようなピアノが印象的です。

Flip Flop & Fly
ファンク度高めのジャンプナンバー。少し下品なコーラスやサックス、ハエの羽音を真似た?リズムギター、ファンキーなベースなどがかっこいい曲でこのアルバムの中でも特に好きな曲。

Mojo
タイトルは単にモジョですがGot My Mojo Worlin’です。多くのカバーがある曲ですがトップクラスにファンキーなアレンジだと思います。ジェイムスコットンのブルースらしい下品なボーカルも最高です。

Roket88
ジャッキーブレンストン(本当はアイクターナー)のカバー。ファンキーなギターと煽りまくるドラム、ホンキートンク直送のサックスとハーモニカが最高にかっこいい一曲です。

Goodbye My Lady
サザンソウル風のバラードナンバー。キーボードがエレピなのが面白いです

I Don’t Know
ギターがかっこいいファンクブルースナンバー。

Caldonia
ルイジョーダンのカバー。シャッフルしつつも急かすようなビートがかっこいいです。ジェイムスは裏声を使って母親の声真似をしたりラップばりのマシンガントークをしたりと面白い一曲です。

Boggie Thing
ベースラインがかっこいい昔ながらだけどファンキーなブギウギナンバー。後半のハーモニカソロはハーモニカとは思えないくらい音が熱いです。

Goodmorning Lil’ School Girl
前曲から少しクールダウンしてオーソドックスなシカゴブルースです

Oh, Baby You Don’t have To Go
ギターやドラムはオーソドックスなブルーススタイルですがそれとファンクをミックスしたベースラインがかっこいいです。

Help Me
オーソドックスなシカゴブルース。ドラムがハイハットでファンキーにチキチキやっているのが面白いです。

Fannie May
1番ストレートなファンク風の曲。ハーモニカソロはブルースのそれですがあまり違和感はありません。

Hot’ n cold
アラントゥーサンの曲。ほんのりニューオリンズ風のベースラインがファンキーでかっこいい一曲。 

Tenny Weeny Bit
R&B風の少しコミカルな曲。

Blow Wind Blow
シカゴブルースナンバーをエレピやファンキーなベースラインでアップデートした曲。

How Long Can A Fool Go Wrong
コミカルな音色のハーモニカから始まるナンバー。オーソドックスなブルースナンバーですがベースの出番は少なめでタイトなドラムがかっこいいです。ハーモニカソロ多めです。