『笑の大学』 パルコ・プロデュース2023
2023年2月22日(水)13:30開演
@PARCO劇場
¥10,000
言わずと知れた三谷幸喜の名作、超有名で映画にもなったけど、実はどれも未見なのであった。
初演再演は1996年と1998年だというから、日本での上演は四半世紀ぶり。(海外での公演はたくさん行われているらしい)
しかもキャストが内野さんと瀬戸くんなんて、これは観るしかない! 最速の先行でサクッと当選、パルコさんありがとうございます!!
名作だし有名だし、内容をご存知な方も多かろう。アタシが今更なにを言える? ただもう、面白かったとしか・・・ほかに適当な言葉がみつからないよ。
とゆー訳で、いつもの箇条書きでいっちゃおう。
☆たぶんしれっとネタバレしますのでご注意
・ちょっと早めについたら、劇場の目の前で牧野博士の作品展示をやってたので拝見。興味深い。高知に旅行した時に、牧野植物園は時間なくて行けなかったのが心残りだったのよねえ。これは終演後にもう一回りしよう。
・開演前の場内アナウンスは三谷さんw「街でマスクしてる人を見かけたら『有名人かしら?』って思ったあの日々はもうすぐです」
・直前に発券したんだけど、なんと3列目~~! 近い! けど目の前めっちゃ背の高い方で全然見えん! すっごい首を斜めにして観劇。通路側の席でよかった。
・演者さん登場、瀬戸くんが下手側に着席してがっかり。アタシの席も下手側、瀬戸くんの後頭がよく見えるぜ・・・(でもしょっちゅう席をはなれて動き回ってくれたので、ちゃんとお顔もしっかり見えたよ。というかすぐ話に集中して気にならなくなった)
・評判通り、めっちゃ面白い! 向坂が修正を強要する度、椿が書き直した本がドンドン面白くなっていくのが可笑しい
・笑いを理解しない向坂が、実はとても面白い男だという不思議
・今川焼き、猿股失敬、カラスの武蔵、チャーチルの握った寿司、ジュウシマツのヒナ、お国さん・・・
・↑観てない人には意味不明だけど、知ってるとこれらの単語でめっちゃ笑える
・猿股失敬ってなんじゃらほいと思ってたけど、翌日くらいに「そりゃまた失敬」のもじりか!と気づいたw(遅い)
・しまいにふたりで衣装まで着けて、芝居を始める謎展開。
・脚本の修正が、検閲ではなく面白くする為、ブラッシュアップする為にすり替わっているw
・ふたりはすっかりバディ☆
・かくして、最高に面白い脚本が出来上がるが、椿はここで検閲官には許されない事を言ってしまう。向坂は「聞きたくなかった」「全ての笑いを無くせ」と指示を出す
・そして翌日、修正された脚本は最初から最後まで笑いに満ちた内容だった。椿に召集令状が届き、この芝居は上演できなくなったのだ
・「おめでとうございます」という向坂の言葉にハッとする。このやりとり、ドラマなどで何度も見たけど、改めてリアルに怒りが湧いてくる。なんの冗談だ
・向坂はサインを所望し、椿はそれに応えるが、手が震えてなかなか書けない
・「必ず生きて帰れ」「笑いのことも考えるな、一瞬でも気を緩めたら死ぬ」今までの向坂だったら絶対に口にしなかっただろう。「絶対戻って、これを上演するんだ」
・サインの入った戯曲本を渡し、椿は部屋を出ていく。一人残った向坂は脚本を読んで笑い、そして涙を流す
散々に笑わせておいて、最後にこれは・・・
すすり上げる音がそこかしこから聞こえた。
このラスト、初演・再演の時とは変えてあるんだそう。どういうラストだったのか気になり、ネットの感想を掘りまくって見つけた! 脚本の直しはまだまだ続く・・・という様なものだったらしい。もっと笑いを突き詰めた感じかな。きっと読後感ならぬ観劇後感はずいぶん違っただろうなあ。
もちろんこのお話はフィクションだけど、椿のモデルとなった菊谷栄氏は戦死したのだそう。パンフでそれを読んでまた込み上げるものがある。25年前と今とでは世の中が随分変わったもんね。反戦の意味を込めたんだろうな。
そうそう、パンフレットは内容が充実していて読み応えたっぷり。三谷さんはもちろん演者二人の対談や、山本耕史くんが内野さんについて、中井貴一さんが瀬戸くんについての寄稿があって、どちらも良い文章だった。
25年前のBlu-rayも販売していた。余裕がなくて買わなかったけど、ちょっと観てみたいよね・・・。つい何ヶ月か前、WOWOWで映画版のオンエアあったのも観れば良かった! 再放送待機~!
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