『クローズ・ユア・アイズ』 キャラメルボックス
2023年12月21日(木)
14時開演
@サンシャイン劇場
¥8,000
なんと23年ぶりの再演とな。もうそんなに経ったのかとびっくり。
関東大震災から今年で100年ということで再演が決まったそう。もともと阪神・淡路大震災を受けて書いた作品だということで、日本って本当に地震国なんだなと思う。
もちろん初演は観ている古(いにしえ)のキャラメラー。けっこう好きな演目だったな。たぶんダブルキャストの両方観たと思う。この頃が一番ハマってたんじゃないかな。
今回久々に新人ちゃんの生前説が! 最近は場内アナウンスだけだったよね? 何だか懐かしく感じたわあ。
CAST
香取武三/鍛治本大樹
プロキオン/畑中智行
正岡寛治/石原善暢
正岡由紀子/林貴子
長塚仁太郎/阿部丈二
石原琴江/原田樹里
長塚礼次郎/関根翔太
長塚操/森めぐみ
長塚謹吾/筒井俊作
長塚米子・香取はつ/岡田さつき
太田瑞穂・古泉八重/中尾彩絵
島木茜・伊藤雅美/早海亜衣理・南澤さくら
森山典彦/島野知也
森山翠子/山本沙羅
シリウス/木村玲衣
芥川龍之介・会津鉄男/多田直人
ネタバレしてます。再演だし公演も終了してるしね!
暗転してダンスシーンの曲がかかった瞬間に「!!!!」
めちゃくちゃ湧き上がってきたよ、懐かしさというか切なさというか。ストーリーの細部はけっこう忘れてる部分もあったのに、このピアノの音、スネアの音、澄んだ声・・・しっかり刻み込まれていて音楽ってすごいな。
結末はわかっているけど、やっぱりおもしろかった。堪能したーー。
やはり寛治さんと由紀子さんのやさしさにグッとくるわあ。
しかし久しぶりにキャラメルを観るとめっちゃ煩いw ストーリー的にはかなりしっとりした内容なのに、ギャグというか、笑えるネタをたくさん仕込んであって、半分コメディって感じなのも初演と変わらず・・・。大正時代の女学生はあんなにバタバタギャーギャーせんだろう。少なくとも居候先の家では。恩師とそのご両親がいらっしゃるのに。
クリスマスを「年に一度、家族が揃う日本にはない素晴らしい習慣」って言うけど、いや日本にあるよ昔っから。正月っていうんだけどさ。ねえ。
比べちゃいかんとは思いつつ、やはり初演を何度も観た自分には「ふーんむ」と思う箇所もいくつかあったりして。まっさらな状態で観るのが作品を正しく楽しむための正解なんだろうけど、知らなかったあの頃には戻れない~♪ 記憶を消せればいいのにな、と思うこともある(笑)
芥川は断然、細見くんがよかったからねえ。多田くんはめっちゃ好きな役者さんだけど、芥川は細見くんが圧倒的だから。というか、細見くんは芥川でしかなかった。うん。
最大のふーんむは武三の出身を宮崎にしなかったこと。
初演の武三を演じたおっかーさん(岡田達也)が鳥取出身だったので、武三も鳥取の人だという設定だったのよね。ラストシーンにお母さんとふたりの会話が鳥取弁なのがジーンとくるのだ。
当然、今回の武三は宮崎だよね。と思ってたのに、当時の列車で当日帰れない距離だからってんで鳥取設定のままになったんだそう。えええーーーそんな理由?
いや確かに初演やおっかーさんやラクダに乗った王子を知らなけりゃ、べつに武三が鳥取出身でも何とも思わないだろうけど。てかあの言葉が鳥取の言葉だってことさえわかる人は少ないだろうし・・・。
かじもんの武三はピュアな感じで良き。
今回再演を観た後に初演の映像をちらっと観たら、岡田武三はやっぱちょっとスレてる感があったなw
そして畑中くんは結構黒いイメージあるので、天使だけどうっすらグレーっぽく見えたアタシ。すみません。
石原くんの寛治さんはたいへんに良き。ちょっとイケメンすぎるけど。由紀子さんもグー。
ももこちゃんが初演で仁太郎のお姉さん役だったのが、今回はお母さんなのが時の流れを感じる・・・しかも武三のお母さんとの二役とは。
森山夫婦、とても良かったな。華やかな翠子さんが抱えていた辛さと、イエスマンかと思いきやバシッと言う時は言う典彦さん。
ううむ、書いてたら観たくなってきたので、この後初演の映像の続きを観よう。アスペクト比が4:3なのが時代・・・。