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『クロノス・ビギンズ』 キャラメルボックス

2023年5月24日(水)19時開演
@サンシャイン劇場
¥8,000

ひとつ前のエントリーの作品と、同時上映のもう一本。こっちは新作。でも原作はあって、今回アタシは未読のまま舞台を観た。できるだけ原作を先に摂取したいんだけど、なかなかそこまで手も頭も回らない。
ずっとこのブログを読んでらっしゃる方はご存知でしょうが、観劇・ライブ以外にここ数年、ドラマに嵌ってまんがを描きはじめてしまい・・・沼がいくつも増えてしまったんである。ははは。結果、読書量が激減。まずいなあと思いつつ、賞味期限の早いヤツから平らげないとね・・・(苦笑)
てなわけで。公式サイトも開かず、キャストもあらすじさえもチェックしないままの鑑賞と相成り候。

STORY
P・フレックの開発1課に勤める仁科克男は、レストラン「海賊亭」の常連客。
ある日、店主の平塚保造から、大学時代に映画研究会の仲間たちと撮った映画を見せられる。
仁科はその映画のヒロインを演じていた清水杏子に一目惚れしてしまう。
しかし、平塚の話によると、杏子はこの映画の撮影が終わった直後、交通事故で亡くなったと言う。
仁科は開発3課で開発中の「クロノス・ジョウンター」で、32年前に手紙を飛ばす。
この手紙を読んだ人は、清水杏子さんを救ってほしいと。
32年前、大学4年の青井秋星は、宙から舞い降りてきた不思議な手紙を手に入れた‥‥。

公式サイトより

うーん、おもしろかった! 久々にわくわくドキドキしながらストーリーを追ったなあ。
前回も書いたけど、簡単に恋に落ちすぎだし、会ったこともない人間を助ける為に、そこまで行動できるものだろうか? なーんてツッコミ出したら物語が始まらないんだけど、SFとかファンタジーってそこを何とかアレして楽しむものよね。

まあ例によって取り留めない文章になりそうなので、箇条書き戦法で行くぞ!
(ネタバレしてますのでご注意。まだ神戸公演があるもんね)

・映研で撮った映画が『TWO』! キャラメルファンにはおいしいポイント
・『TWO』は1996年上演、映研は1990年。二宮の脚本を成井さんがパ(んな訳ない)
・バナナカレー・・・って、おいしい?
・阿部ジョーやはり良い。青井の大学時代から50代まで違和感ないもんなあ・・・
・昭和のちょっと垢抜けない大学生(こういう老け顔のコ、いるよね)めっさ似合うw
・魔法や幽霊はみんな文系人間の妄想とか、人の話聞かないのは文系だとか
・青井くん、文系人間に対する偏見がすごいw
・嘘をつくと胸が傷む設定かわいい
・かわいいと言えば野方@大内くん。『あしたあなた~』以上にかわわ
・社長を満面の笑みで、体を揺らしながら待ってるシーン、最高にかわ・・・

・「告る」という俗語はこの頃まだなかったと思うヨ
・「ありがとう」と言ってくれるだけで幸せ

映画の中で、トオルが「幸せにしてあげられない」と言ってマリから離れようとしていたけど・・・こういう考え方、ダメなんだよなあ。思い上がりも甚だしいと思わん? 人間が他人ひとりを幸せにするって並大抵のことじゃないよ。幸せには自分でなるもんだ。

・社長の顔を見てすぐ「青井くん?!」って判る杏子さんが素敵。泣ける
・青井を思い続ける綾瀬、切ないけど一番彼に近いところで一緒にいた訳で
・恋愛感情でなくても、青井の信頼と友愛を得られたのは幸せだろうな
・「ありがとう」と言ってくれたもんね(もらい泣き)

・城山のギャンギャン言うのは頂けなかった。野方への過剰な敵対心は謎
・本当は野方が好きだった? クロノスに思い入れがあったとか?
・思い当たる描写はなく、ただの煩い女にしか見えず。役者さんは好きなので残念

色々書いてるうちに気になり過ぎて、配信買っちゃったじゃないの~
という訳でまた観てしまった。やはりたいへんに良かった。
自分が見た時の視点とカメラワークが違ってたりするから新鮮。現場で見た時にかわいくてニヤニヤした「社長を待ってるかわいい野方さん」は、ライト当たってなくて背景に溶け込んでて、最初全然気づかなかったのにはびっくり。後から戻して確認しちゃったよ。

過去から、元いた時間の39年後に弾き飛ばされた仁科。青井はどこへ行ってしまったんだろう。野方の言うように思いが強かった分、もっと未来に飛ばされたのか。それとも杏子を助けられた世界だと何かパラドックスが起こって存在自体が消えたとか、じゃあ、ないよねえ・・・(涙目)
仁科は圧倒的な孤独だと言っていたけど、それは解ってたことだよね。解っていたから最初は「そこまで勇気がない」って手紙を送るだけにしてたんだし・・・青井社長、罪な人だ。
最後に仁科が出会った杏子の曾孫ちゃんと、新たに縁ができたら・・・いいよねえ。

神戸公演は6月10~11日。ご都合のつく方はぜひ。おすすめ!

↑梶尾真治先生の原作

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