巨大迷路とかいう一過性の施設
迷路。
昔読んでいた子供用の本には、迷路が載っていた。鉛筆を片手に、どう進んだらいいか考えながら遊んでいた。
そんな迷路を実際に体を使ってやってみよう!というような施設がかつてあった。今でいうところのリアル脱出ゲームをうんとうんと素朴にして、謎解きをしないような物だと思う。
昭和の終わり頃から平成の初め頃にかけて、巨大迷路なるものが爆発的に流行した。全国各地に100か所以上あったらしい。
当時、私が住んでいた所から1時間程度の所にも巨大迷路があった。ちょっとドライブがてら行くにはちょうどいい距離だ。私達が行っていたのは、佐賀県の鳥栖市にある巨大迷路だ。
鳥栖といえば、サッカーが好きな方ならご存じだろうか。
サガン鳥栖の本拠地がある所。
そして、迷路には関係の無い話だけど、鳥栖にはなぜかハンバーグがおいしいお店がたくさんある。みんなそれぞれお気に入りのお店があると思うけど、私が好きなハンバーグ屋さんがここだ。
フレンズ
ここは、昔からあるお店で私もよく通っていた。遠いけど、行く価値は十分にあると思っていた。仕事帰りに食べに行く時は、定時までに帰りのルーティーンを済ませて6時きっかりにタイムカードを押していた。そして、速攻で退社してハンバーグを食べに行っていた。
去年だったか、アウトレットに行く前の腹ごしらえで久しぶりに行ってきた。
久しぶりのハンバーグ。昔と変わりなくおいしかった。私が食べたのは、醤油ソース。ご飯がすすむ味。でも、3種類あるどの味のソースもおいしくて、いつも注文する時に悩む。
たまに行く、アウトレットがここ。鳥栖プレミアムアウトレットだ。
ここのアウトレットに行くと、つい帰りに入口の所にあるクレープを買ってしまう。しかも、毎回チョコバナナ。一体何故か不思議でたまらない。
また、今回も話が脱線しまくってしまった。
本題に入ろうと思う。
巨大迷路は、だだっ広い敷地にある。駐車場も広い。休みの日はたくさんの人がいた。
迷路といえば、遊園地にあるミラーハウスも迷路の1つだと思う。九州民ならおなじみの遊園地、グリーンランドならクリスタルハウスというのだけど。これなら、幼い時からしてみた事がある。遊園地のものなら、そんなに大きくないので最悪手探りでも帰ってこられる。
でも、巨大迷路はとてもとても大きい。やみくもに行ってもなかなか攻略できない。
まずは高い所に上がって、全体的なコースを見るのがポイントらしい。らしい、と他人事っぽいのは、私は自分から行かずに友達の後ろからついて行くタイプだからだ。
大概は割と簡単に出られるのだけど、一度だけなかなか出られない時があった。
ぐるぐる回っても、突き当たってしまう。えー、どうしよう。外に出られないの?やだやだ、困る。
たくさん歩いて疲れてしまう。さて、困った。どうしよう。こうなったら仕方ない。さり気なく、他の人について行こう。
その作戦は無事成功して、外に出る事ができた。
そんな巨大迷路。
定期的にルートは変えていたのだと思う。
結局、私は3回くらい行ったと思う。それくらい行けば、もういいやって気分だった。
それに、私はその後に転職したため、休みが平日の火曜・水曜か水曜・木曜になってしまった。日曜の休みは月1しかないので、なかなか友達と遊べなくなっていたのだ。
リピートする人が少なくなってしまったのか、巨大迷路はそんなに長くしないで潰れてしまった。今、その跡地は大きな工場になったらしい。
全国にあった巨大迷路も、やはり殆どが潰れてしまったみたいだ。
跡地も利便性の高い所なら、使い道はあると思うが、ちょっと不便な所は使い道はあるのだろうか。
巨大迷路はもう全て無くなってしまったと思っていたら、全国でまだ数カ所営業しているのだそうだ。今も営業されている巨大迷路には、ぜひとも来る人を惑わせ続けて欲しいと思う。
迷路は、鉛筆で辿りながらする迷路や巨大迷路だけではない。
人生も迷路みたいだなぁとつくづく思う。
私の人生も迷いっぱなしだ。いつもこれでいいのかと不安でたまらない。件の整骨院の先生は、そんな私の迷いを「自分で選んできたんでしょ?自己責任。」と笑うけれど、私は至って真剣に迷路に迷い込んでいる気分だ。私は死ぬまでの間に晴れて人生の迷路をゴールする事ができるのだろうか。迷いなく、これが私の人生だと胸を張って言える日が来るのだろうか。
それは、誰にも分からない。
せめて、脱出しやすくするために、俯瞰で自分を眺める所から始めてみるのもいいかもしれない。
今日も最後まで読んで下さってありがとうございます♪