ふ・ふたが閉まらない
私は手が大きい。
薄くて、大きな手。
自分の手が大きい事は、小学生の頃から薄々気付いていた。
友達と手を合わせては、自分の手の大きさに少しため息をついていた。
会社に入ると、私はムダに一部のおじさま方に気に入られていた。
そして、おじさま方は揃って言うのだ。
「( 苗字 )ちゃんは、手が大きいねぇ。」
おじさま方と手を合わせ、私の手の大きさを指摘される。
そこで、私は、
「そうですねぇー。私、手が大きいんですよねーw」
と、言う所までがセットの様式美。
今だったらセクハラ案件だと思う。
当時は結構セクハラっぽい事も日常茶飯事だった。
おかげで、私は鍛えられ、大概の事ならうまい事流せる術を身に付けた。
そんな私が握るおにぎりは、当然大きい。
注意しないと、とんでもない事になる。
ある日、次女さんが出勤する時に車の中で食べるから、おにぎりを作ってと言ってきた。お腹が空いてるから、大きいのがいいそうだ。
私は、ご希望通りの大きいおにぎりを握った・・・のだけど。
できあがったおにぎりは、どうやら大き過ぎたらしい。
男子中高生が食べるのに良さそうな大きさのおにぎり。
私は、それを「ごめんねーw」と言いながら次女さんに押し付けた。
ね、おにぎり2つ食べたと思えばね、うん。
そんなボリューミーな物は、おにぎりだけではなくお弁当にも発揮される。
私は娘達のお弁当を、幼稚園時代5年間、小中の遠足、高校時代5年間、大学の時に時々作ってきた。
そのお弁当は、大した物ではなくって。
卵焼きやウインナーとか唐揚げや。前の日の夕食の残りや、たまに冷食も使いながら、作り置きを冷凍してみたりなんかして。
ネタが無い時は、オムライスやチャーハンをどどんと詰めたり。
どうしても作りたくない時は。
作り置きして、冷凍しておいた鶏そぼろといり卵をご飯に乗っけただけとか。
冷食と、作り置きのおかずのみとか。
でも、なんとか眠い目をこすりながら、がんばって早起きしてお弁当を作った。← ほら、私いつも飲んでるからw
お腹いっぱい、おいしく食べてくれたらいいなぁと思いながら作っていた。
これは、余談だけど。
張り切って手の込んだおかずを作る時もある。
我ながら、これはうまいぞ!と思うようなヤツ。
だけど娘達は、そんなおかずではなく、すごい手抜きの物をおいしいと言って食べるのだ。
「あれ、おいしかったから、また作ってー!」
そんな娘達にまた作ってと言われた物。
ホットサンド(具は適当。ハムチーズとか残り物のスパゲティとか)
オムライス
チャーハン
鶏そぼろといり卵をご飯に乗っけたやつ
薄いハムにマヨを塗って重ねて、適当に作ったハムカツ
レンチンしてつぶしたジャガイモにコーンとかツナを入れて適当に作った揚げないコロッケみたいな物
茹でたブロッコリーにマヨを掛けてトースターで焼いた物
noteにはおいしい料理を紹介されている方が大勢いらっしゃるのに。
私ときたら。
ここに晒すのもお恥ずかしい限りで。
まぁ、別に私はメシマズではないと思いたいのだけど。
うーん。
で、おかずを作ったらお弁当箱に詰める事になる。
ここからが私の真骨頂だ。
ご飯は、お腹が空いてはいけないから、狭いスペースにぎゅうぎゅうに詰める。パッと見た目はご飯が少なく入っているイメージで。
おかずは、立体的に入れるとキレイよねと考えつつ詰める。
ご飯に対しておかずが足りなくなったらダメよね。
このおかず、もう1つ入れちゃえ。
ぎゅうぎゅうぎゅう・・・。
小さな子供のお弁当箱は小さい。
そんな事してたら、当然ふたは閉まらない。
高校生の女の子のお弁当箱だって、そんなに大きくない。
そんな事してたら、当然ふたは閉まらない。
ふた、閉まらない。
どうしよう。
やばいな。
ええい、こうなったら最後の手段。
ふたを閉められる所まで閉める。
輪ゴムで数か所止める。
ビニール袋に入れる。
これでヨシ!
OK牧場だ!
後は、クロスで包んで、お弁当袋に入れれば、誰にも分かんないし。
そんな日は、帰って来るなり、
「あのさぁ・・・。」
と言われる羽目になる。
だけど、分かって欲しい。
私はあなた達にお腹いっぱいになって欲しかっただけなんだ。
午後の早い時間から「ハラヘッタ」って思って欲しくなかっただけなんだ。
だって、おいしい物をお腹いっぱい食べるのって幸せな事だと思うから。
※お弁当箱のふたが閉まらないのは、いつもの事ではなく。普段はちゃんと閉まる範囲で詰めていた・・・はずw
今日も最後まで読んで下さってありがとうございます♪