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波のように訪れる無気力感
やはり、次男を失った事が原因だろう。それまでには経験した事の無い、やる気のなさに襲われ、何日も何週間も何ヶ月も続く事がある。
体が鉛のように重く感じ、歯を磨いたり、シャワーを浴びる、といった日常の行動さえ困難に感じる。大好きなピアノを弾くことさえ、困難で苦痛に感じ始めた時は、魂の危機を感じた。
いわゆるうつ状態だ。
自分が鬱だ、と認めるのにも時間がかかり、初期の頃はもがき苦しんだ。何もできない自分は、生きている資格も無いと感じ、自ら精神科に入院したこともある。しかし、病院や医者からは、癒やしとは正反対な屈辱感しか得られなかった。
自分に対する同仕様も無さを支えてくれたのは夫だ。
存在してくれるだけで良い。
その言葉に支えられ生きている。
ありがたいという気持ちと共に、その言葉を次男に言ってあげられなかった後悔が同時に押し寄せる。
社会は、無理をしてでも努力をして、向上する人を良しとする。心が傷ついても、社会的尊厳を維持するために、笑顔の仮面をつけて、頑張り続ける。そしてある日突然、魂の鼓動が止まる。
私がここに存在する、それだけで、夫や娘たち、そして, (多分)絶縁状態の息子の命を支えている。尊敬されなくても良い、認められなくても良い、私の存在そのものが、大切だ、と思ってくれる人がいる限り、
私は
存在することを
絶対に
止めない。