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きずな#5【任意後見人】

任意後見契約の知っておきたい話をしますね。

任意後見制度は、将来、判断能力が不十分(認知症)となったときに備えるための制度です。

この契約は、本人の判断能力があるうちに、将来、自らの判断能力が低下した場合に財産管理や療養看護に関する事務について、信頼できる方に依頼し、引き受けてもらう契約を結びます。

任意後見契約


任意後見契約は、任意後見人を誰にするのか、どんなことを依頼するのか、は全て本人が決めることができます。

そのため、判断能力低下後も、これまでの生活スタイルを維持できるというメリットがあります。

任意後見人にどのような事務を依頼するかは、契約当事者同士の自由な契約によります。

任意後見契約で委任することができる(代理権を与えることができる)のは、財産管理に関する法律行為と介護サービス締結等の療養看護に関する事務や法律行為です。

ただし任意後見人の仕事に、死後の葬儀等は入っていませんのでご注意をしてください。

葬儀費用の支払い等、本人の死後事務は、任意後見契約の対象外になるのです。

葬儀等死後事務をお願いしたい場合には、任意後見契約とセットで死後事務委任契約を結んでおくとよいでしょう。

ほかにも、入院・入所・入居時の身元保証、医療行為についての代諾も任意後見契約の対象外となります。

また、本人または任意後見人が死亡・破産すると契約は終了します。

元気で判断能力がある内に、判断能力が低下した時に備えておくのが任意後見制度です。
なので、判断能力がないと診断されると任意後見契約は出来ないことになります。

任意後見契約のデメリットは、後見人へ支払う報酬が発生するということです。
後見人への報酬、監督人への報酬が必要になるので、年間平均60万近くが契約者の口座から支払うことになります。
この報酬は、契約者の財産の金額によって変わります。

将来、安心して老後を迎えるために自己責任で備える制度であり、家族に迷惑をかけないためにも必要な契約ですが、良く考慮した上で契約して欲しいと思います。

また、認知症対策として信託契約を用いることが多くなりました。

信託契約をすると、認知症になっときにも後見人を付けることがなく、預貯金や不動産などを自由に活用できます。

任意後見契約と信託契約
どちらが良いか判断する知識を蓄えることが大切です。

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