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ゆのみ#6【幸せを感じて】

ある日、A子さんとA子さんのお母様に、別々の場所で話を聞きました。

お二人は少し離れた所で暮らしていて、娘さんは仕事を持ち、お母さんは1人で暮らしています。

娘さんは
「この頃の母は、私が何を話しても上の空で話を聞いてくれない。もう74歳になっていて、前に会った時は足が痛くて歩けないと言っていたから、介護のことが心配になってきました。」と言いました。

「動けなくなったら、どうするのかなと思うと私も不安になってしまって…私の家で介護するにも、私も仕事で忙しいし、十分に面倒をみることができるかも不安です。介護施設に入るのは嫌なのかな」とお母さんの気持ちを知りたいようでした。

「介護施設の入所には、どのくらい費用がかかるのか…私はお母さんの年金や預金がどのくらいあるのか知らないし、聞けないですよね。前は銀行の通帳とか生命保険の証書の在りかを教えてくれたけど、この頃は何も言わないし、隠そうとしている気配がして、なかなか聞けない。お母さんのために、ちゃんと知っておきたいだけなんだけど、困っちゃう」と悩んでいました。

A子さんのお母様はこう話されました。
「この頃、物忘れで戸惑うことが多いのね。この間も通帳の保管場所を忘れちゃって1日探しちゃった。年だから仕方ないと思うし、私自身は元気だし、まだまだ大丈夫だとも思うの。娘は仕事や孫のことで大変だし、疲れているみたいだから、私が迷惑を掛けないようにしなきゃね」

そんな事を言った後、
「あっ、いたた…痛くて歩けやしない」と膝を押さえました。

「歩けなくなったらどうしよう。娘の家に行ったら、きっと気を遣うから行きたくないし、介護施設に行くのも嫌。でも、介護施設に行くことになったら、お金は足りるのかどうか…お金で娘には迷惑を掛けたくないから、自宅でできるだけ一人で頑張るつもりだけど、将来を考えたら頭が痛い…」

A子さんもお母様も同じことに不安を抱えて悩んでます。
親子同士、もっとフランクに話せたら、気も楽になるし、解決策も出てくるかも知れませんよね。

頼れる人がいることは幸せなこと。

子供はいつも親を心配しています。
親は子ともっと話をしてほしいと思います。


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