痛み止めの薬で頭痛が悪化する
西暦2022年2月17日(木)
旧暦睦月十七日
立春
魚上氷(うおこおりをいずる)
01:58
獅子座の満月🌕
生存の喜び。過去を捨てる。ひたむきな生活のよさ。
(和暦日々是好日より)
今日の薬剤師のお仕事は、裏方に徹することが出来る、
自分の一番望む姿での内容をこなすことが出来ました。
ちょうど良いタイミングで、上司への伝言も頼まれて、
報告を兼ねたメッセージを送ると、ある一つの業務に関して、
わたしが考えているゴールと上司の考えているゴールが同じことが分かり、
目指すところが決められてよかったと思いました。
春の近づきを感じつつまだまだ寒い日が続きます。
気温が低いと、症状が悪化しがちなのが『痛み』
頭痛、肩痛、腰痛、脚の痺れと、毎日のように、患者さまとお話しさせていただいています。
先日、チョコレートと頭痛のお話をさせていただきましたが、
今日は痛み止めの飲み薬が頭痛を悪化させるお話。
薬剤の使用過多による頭痛(薬物乱用頭痛)とは、
頭痛の方が頭痛の治療薬であるいわゆる『鎮痛薬』を過剰に使用していくと、
頭痛の頻度が増えてきて、連日のように頭痛がおこるようになるものです。
しかしながら、その『過剰に使用』している『頭痛治療薬』を中止することで、
頭痛が消えたり、元のような頭痛頻度のパターンに戻っていくと言われています。
『国際頭痛学会』の現在の診断基準では、
一つだけの成分の鎮痛薬はでは月に15日以上、
その他何種類かの成分が混合されている複合薬物と呼ばれる頭痛薬は10日以上、
の使用が3カ月以上続くと『乱用状態』と判断されるとのこと。
いわゆるOTC『市販の頭痛薬』の大部分は複数の成分を混合して作られていますので、
配合されていますので『複合薬物』に分類されるため、10日以上の使用で『乱用』と判断されることがあります。
先日お話しした患者さまは、頭痛以外の症状の治療を始めたら、頭痛が減ったというお話をされていて、
頭痛薬の飲み方と症状を聞くと、まさにこの薬剤の使用過多による頭痛(薬物乱用頭痛)の症状でした。
その方は偶然ではありましたが、薬剤の使用過多による頭痛(薬物乱用頭痛)の治療をしていたのでした。
日本頭痛学会による薬剤の使用過多による頭痛(薬物乱用頭痛)の治療原則は、
原因薬物の中止
→原因薬物中止後に起こる頭痛(反跳頭痛)に対する治療
→予防薬の投与
その患者さまは偶然ではありましたが、予防薬の投与が頭痛以外の症状で始まり、
頭痛に効を奏したのでした。
薬剤の使用過多による頭痛(薬物乱用頭痛)についてお話させていただいたら、とても驚いていました。
これは、なかなか厄介でありますし、その治療は専門の医療機関ですることが必要です。
セルフケアは大切ですが、キチンと専門家のアドバイスを受けていただくのが賢明ですね。