見出し画像

40代、怒涛の美大受験準備② 試験まであと2週間

こんにちは、Mizukiです。
前回はスペインに行きつつ、実家の押し入れを掘り起こしつつ、短期集中でポートフォリオ提出までこぎつけたお話でした。
いよいよ、試験まであと2週間、本番直前対策です。


美術資料集で小論文対策

私が最初に受験する美大の自己推薦入試の科目は、1日目が小論文と実技、2日目が作品プレゼン&面接です。

小論文。

何を隠そう、現役時代の大学入試では現代文が一番得意科目だったわたくし。
これなら、いけるかな?と思いつつ過去問を見たところ、まずはこういうパターンがあり。

・「版画と複製」というテーマで記述せよ。

ほほお。
勉強すればいけそうな気がする(実際はこれも、相当先生の添削が入ったけど)

もう1パターン

・この作品を構成する諸要素を記述し、そこから読み取ったことを述べなさい。(ウォーホルの『マリリン二連画』の写真つき)

うむ・・・。

これ、さすがにウォーホルなら知ってるけど、未知のアート作品が出てきたらどうすんねん。先生、これどうするんですか。

S先生:「そもそも、出題可能性のある代表的なアートは全部さらっておかないとだめ。あとは記述方法を理解して、万が一、知らないアートが出ても自分なりに読み解くこと」

ですよね、そうですよね、はい、やります。要は私が論文で得意だったのは論理構成だけなので、ここからひたすら版画に関わりのありそうなアーティストの代表作を総ざらい&読み解き、論述作成 → 先生の添削。

ちなみに、めちゃ役立ったのは、高校生が使っている『美術資料集』。美術の授業の副教材みたいなやつね。ここに載ってるレベルの歴史的に重要な作家、代表作は全部フォロー!とのことで、覚えました。
ただ、もともと世界史と美術館めぐり好きで、かなり色んな絵を観てきたので、大部分は知ってたというのは大きかったです。
近現代がごちゃごちゃで難しかったけど、ある意味版画のアーティストはこのへんが本ちゃんなので、意を決して頭に叩き込み、自分なりに図解したり年表書いたりしてました。


4時間コラージュ

実技の選択科目はコラージュ。

2か月前の初対面の時に、「あ、色々スクラップとかつくってきたので、切り貼りは好きです!」と無邪気に答えた私に、

S先生:「それはいいですね。(←とてもやさしい)でも、コラージュにはそもそもの考え方があってね…」

すいません、要は根本的に受験のコラージュ対策が必要ということですね。B3サイズのパネルにコラージュ、が基本なので、こちらもひたすら作る作る。

最初に私がやったものは、全然、空間もストーリーもカタチの面白さもありませんでしたが、こちらはやればやるほど色んなパターンも習得するし、伸びてくるのでかなり面白い。
(美大に入ってからもコラージュの授業はかなり楽しかったので、多分、趣向が合うんだと思う)

ただ、コラージュ制作の悩みがいくつかあって、

・素材が必要。なるべくカラー写真がいっぱい載っている雑誌。切り抜いてるとすぐなくなる →アマゾンと古本屋で買い漁る

・1枚作成にけっこう時間がかかる。ちなみに実技試験も4時間で、「え、4時間もコラージュにかからなくない?」って思ったら、B3作るには私は最初、4時間で終わりませんでした。。

練習作品。4時間ぎりぎりで完成

塾で1枚つくるだけで4時間全部使ってしまうので、あとは自宅で毎日、2時間ずつとって2日で1枚とかやってました。朝起きたらまず、雑誌を切り抜くところからスタートですよ。もはや、いかに早く切り抜くかが超大事。時計とにらめっこです。ハサミ職人か。
けっこう楽しいんだけど、没頭すると寝不足になるやつです。


面接でまず準備すべきこと

2日目の作品プレゼン&面接対策。これは社会人なのでわりと得意ですよ、きっと。さんざん、プレゼンだの面談だのやりつづけてきたよ。

S先生:「最初に大事なのは、当日、作品を壊さず安全に面接会場までもっていって、瞬時に掲示できることです。壊れたりうまくできないと焦って失敗につながります」

おお・・・。まったく違う視点。新鮮すぎる。
確かに、遠路はるばる立体の作品を持っていくのは結構大変。しかも一人で全部。
実は私の持参作品のうち、1つがわりと大きな立体で、かつ、会場で展示するにはまたわりと手間がかかりそうなもの。

ということで、最初に試したのは、虫ピンとかトンカチとか、いやこれじゃ壁の材質によるよねってことで、違う接着剤とかも色々試して、瞬時に展示できる練習をしました。
当日、何があるか分からないので(壁の材質やサイズもわかんないし)、予備の接着パターンまで考えてシミュレーション。作品を扱うってのはこういうことなのか。

そしてもちろん、社会人で学部入学って何で?っていう想定質問・つっこみは10方向ぐらいからくることを想定して対策しました。まあ、私が面接官だったとしても根掘り葉掘り聞くでしょう。


ゾーンに入る

そんなわけで、わりとリアルな試験対策編でした。
短期間なのに大して分かってないところから、過去問やって暗記して口述対策してコラージュつくってと、今思い返しても、どうやって生活してたのか謎です。社会人として日々の仕事にぱつぱつに追われてスケジューリングの鬼になってた時に習得したスキルが多少は役だったのかも。(この期間、フルタイムで仕事もしております。有給とったけどね、、)
なんであんなに作品作る時間を捻出できたのか・・・追いつめられると人は無駄なことを一切しないのだな。この勢いで今も何か制作したら、相当早いのにね、と思います。(もうあの集中力はない気がするけど)

人によるとは思いますが、受験準備期間が短かったのはプレッシャーもありつつ、無駄に不安になったりする暇もなく、集中力が最後まで続いたのは、プラスの効果だったと思います。ゾーン、久々に体験しました。

ここまでお読みいただきありがとうございます!次回、ついに受験本番編です。
ぜひフォローして続編もお読みくださいね~


いいなと思ったら応援しよう!

この記事が参加している募集