兄が上京した折り「母さんから」と渡された手土産は、鹿児島の郷土菓子かるかん饅頭と、お土産物としてすっかり定着した「かすたどん」だった。
かるかんといえば饅頭になったものを連想されやすいが、かるかん自体はかるかん粉に山芋などを混ぜて蒸した竿もので、かるかん饅頭はかるかん生地であずき餡を包んだものだ。「かすたどん」は薩摩蒸気屋さんのオリジナルで、宮城の銘菓「萩の月」に近い。薩摩蒸気屋さんはこれで一躍有名になった。
かるかん(饅頭)は鹿児島の和菓子屋さんならどこでも作っている。個人的には老舗・明石屋さんの郷土菓子が好きだが、地域の小さな和菓子屋さんのかるかんも捨てがたい。
お母さん、ありがとう。