最近のミヨ子さん 体調異変

 鹿児島の農村で昭和5(1930)年に生まれたミヨ子さん(母)を巡る今年(2024年)のクリスマスについて述べたばかりだが、近況に大きな変化があった。

 本当は昭和4年生れで来年は年女のミヨ子さんのために、干支をあしらったお年賀のお菓子を用意してあった。施設(グループホーム)入居まで同居していた息子のカズアキさん(兄)のところへ送って、新年の面会のときにでも差し入れてもらうべく、お嫁さん(義姉)にメッセージを送ったところ、返信に意外なことが書かれていた。

 施設からこんな連絡があったという。
・ここ数日自分でご飯を食べられなくなり、介助して食べさせているが、半分も食べられない。
・脳梗塞を疑い脳外科に連れていったが、脳には異常はない。

 お嫁さんが様子を見に行って、ミヨ子さんの動画も送ってくれた。車椅子に座ってはいるが、食べていないせいか痩せてきている。それもさることながら、意識が朦朧としている感じで視点が定まらず、お嫁さんが「お母さん」と大きな声で呼んでも反応が鈍い。

 ここnoteに何回も書いているとおりミヨ子さんは甘いものが大好きだ。お嫁さんもそこを見越してチョコレートを持って行ったようだが、透明なプラスチックフィルムにくるまれたチョコレートの一粒を見せても、手に取ろうとも、食べようとしない。

 カズアキさんとお嫁さんは病院での検査も検討したようだが、最終的には(おそらく施設の)ケアマネージャーさんと相談し、施設と提携する地元の病院と連絡をとりあい、緊急の場合は救急車を呼ぶ、その先は病院に任せる、ということにしたようだ。

 つまり「様子見」という、関係者には非常に宙ぶらりんで気ばかり焦る状態に置かれることになった。わたしはつい、手持ちの礼服は生地が薄いため冬場の法事では寒くてしかたがなく、パンツスーツタイプの礼服を買っておかねば、と思いながらそのままになっていたことを思い出し、「いや、いや」と自分の連想を打ち消した。

 何本かの動画、そして写真に写るミヨ子さんは、力なく座っているだけだ。もしそこに寝かせておいたら、少しずつ体力を失っていって、あちら側へ行ってしまうのではないかと思えるほどだ。じっさいもし昔の在宅での介護なら、自力で食べられなくなって、そのまま衰弱して……というパターンだろう。

 「もう少しがんばって」という気持ちと、「もう十分がんばって苦労してきたのだから、がんばってと言わなくていいんじゃないか」という気持ちがせめぎあう。

 神様は、どの方向へ導こうとしているのだろう。

いいなと思ったら応援しよう!