2022年 宮崎県知事選挙で投票率が増えた分の票は、そのまんま東だった件。
宮崎県知事選挙は、当初予想されたよりも大きな盛り上がりを見せ、大接戦でしたがかろうじて現職の河野俊嗣氏がが当選しました。
最終開票結果は 投票率 56.69%で
現職 河野俊嗣 258,646
元職 東国原英夫 235,602
新人スーパークレイジー君 7,679
でした。
宮崎県知事選挙では、前回の県知事選挙が過去最低だったこともあり、宮崎県内のメディアでは投票率の向上が盛んに呼びかけれられていました。前回の県知事選挙は、県外出身の現職と県外出身の共産党員の対決というなんの面白みもない対決でしたから、今回はわざわざ呼びかけなくても上がったでしょう。
実際、私は現職をその頃から全く支持できないと考えていましたし、それでも共産党に入れるわけにもいかないので、投票自体行きませんでした。その時の選挙結果が以下です。
最終開票結果は投票率 33.90% で
現職 河野俊嗣 279,566
共産 松本隆 27,883
です。
前回と今回を比較してみると、現職は投票率が上がったにも関わらず、票を減らし、投票率が上がった分のほぼ全てが東国原英夫氏に流れたということになります。
このことを私なりの解釈をすると、現職の一浪東大出の自治省出身の他所者のお利口な官僚である河野俊嗣氏は、現職であるがゆえに自民党やJA全農宮崎などの組織の支援で、かろうじて宮崎県内で選挙権を持つ人の25%の票はもらえるものの、それ以外の人からはほとんど全く支持を得られていないということでしょう。
それほど、既存の組織からすれば「御しやすい役人」であり、それ以外の人から見れば「宮崎県知事として投票したい人ではない」、という風に映っているということでしょう。
宮崎県民の多くの有権者は、現職以外の有力候補の登場を待ち望んでいたけれども、そこに現れてくれたのが東国原氏だったわけです。
しかし、その評価が真っ二つに割れていて、現職より東国原氏のほうがマシだ、と考え実際に投票に行った人の数が、既存の組織で現職から実利を得ている人たちの数を上回れなかったという感じでしょうか。
昨年の衆議院選挙、今年の参議院選挙ともに、宮崎県の自民党候補の得票数はだいたい有権者全体の25%程度で、投票率が50%を下回ればほぼ過半数となりますが、それ以上になってくると自民党の候補の首が涼しくなって来ることがわかります。
アベノミクスの中で、宮崎のような地方でも、組織とは関係のない75%の人もあまり政治に関心を持たず経済的にも大過なくに過ごすことができてきましたから、この10数年は自民党候補がほぼ全勝でしたが、これからはそうもいかなくなる感じがあります。
大規模金融緩和も終わりが見えてくる中で、組織の力ではなく宮崎の有権者の25%以上の支持を得られる政策や人格を持った人物の登場があるでしょうか?もしいるとしても、それは左派イデオロギーを叫んでいる人ではないはずです。宮崎県民の生活に根ざしたしっかりとした経済対策が必要です。
東国原氏以上の有力候補が宮崎にいるかはちょっとわかりませんが、次回以降の選挙でそのような人物の誕生が待たれますね。