河野俊嗣 宮崎県政において、近年「人口あたりの自殺率」は九州で最悪であり続けている。
警察庁が「自殺の状況 」という資料を毎年公表しています。
https://www.npa.go.jp/safetylife/seianki/jisatsu/R03/R02_jisatuno_joukyou.pdf
https://www.npa.go.jp/safetylife/seianki/jisatsu/R04/R3jisatsunojoukyou.pdf
これによると、この数年九州内では、宮崎は突出して人口あたりの自殺率が高いことがわかります。
人口あたりの自殺率は、一般的には日照時間が短かったり、平均気温が低かったりする陰鬱な気候場合に上がることがよく知られていて、概ね日本国内においては東北・北陸・北海道などで高くなっています。
そんな中で、日照時間が日本の中でも特に長い、温暖な気候に恵まれたこの宮崎において、このような自殺率の発生をもたらしているのは、実質的には全国最低とも言える状況で、県政がいかに無策かということを象徴しているといえます。毎年のことでなれきってしまって、あまり重要なデータとも考えていないようにさえ見えます。
対策として、ローカルニュースで紹介される取り組みが、「イオン宮崎でのチラシ配りを行いました」だったりして目眩がします。自殺をするほど追い詰められるような人がイオンに家族連れで買い物に来るのかよ、と言いたくなりますよ、ほんとに。
ただ、このグラフをみて考察されることとして、四国の中での高知、関西の中での和歌山など、地域内の他県と比べて、民間の大企業が少ない県において自殺率が高くなる傾向があるように思います。
コロナ禍において、女性の自殺が増えたことが少し話題になりましたが、平時においては自殺は男性の方が多い傾向があります。一般的には男性の方がプライドが高く、仕事の失敗・解雇などのような要因で自殺をする人の多くは男性という傾向があるそうです。
一つ前の記事において、宮崎では大企業従業者数より、県職員のほうが多い非常に労働者構成がいびつな県であることを示しましたが、自殺率をへらすためにも、役人が仕事をやってます感を出すためのアピールではなく、「この場所でこの仕事でやっていけそうだ」という実感・希望を作るための本気の政策努力が必要だと考えます。
そういう政策を行えるのは、この状態を放置している今の県政の体制ではないのではないかと感じられます。