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医療×介護で成長するために資金調達をした理由

ドクターメイトの宮崎です。
10/15(月)から開催中の「秋のnote大運動会🍁」最終目になります。
何かと最終日に書くことが多くなりましたが、今回は掲題の件で書いてみようと思います。

少し前の話ですが、SeriesCの資金調達を無事に終えることができました。

今回の調達は、「全てを既存投資家から」調達させていただきました。
前回のseriesBに続き、昨今の厳しい市況感を加味すると、期待をいただけることに対する喜びと成長しなければいけないというプレッシャーにいい意味で苛まれています。改めて投資いただいた皆様、本当にありがとうございました!

今回はそんな調達の経緯や、資金使途、今後の展望について書いてみようと思います。

尚、ドクターメイトは引き続き採用強化中です。
特に、アグレッシブな成長戦略を実現するビジネスサイドのコアメンバー大大大大大大大大募集中なので、是非興味を持っていただいた方はカジュアルにエントリーしてください。

それでは題名の通り話を進めたいと思います。


まずは会社紹介

いきなり本題から逸れますが、まだ誰もが知るという会社ではありませんので紹介を。

我々ドクターメイトは、「すべての人生を右肩上がりにする」をMissionに掲げ、「持続可能な介護の仕組みを創る」ことをVisionに掲げる、スタートアップです。

主戦場は介護と医療の狭間で、面に介護施設に対して様々な医療サービスを遠隔(ITの力を活用して)で提供しています。

介護現場に対して医療を提供する、ニッチだけど実は課題が多くて競合が少ないポジショニング

医療、介護の業界動向

誰もが何となく聞いたことがあるかもしれませんが、日本は世界No.1の高齢先進国です。

ヨーロッパ諸国と比較してもぶっちぎり、アジアのトレンドも完全に先取り状態
出典:令和4年版高齢社会白書(全体版)_厚労省


2025年には国民の約5人に1人が後期高齢者(75歳以上)となり、2040年にはなんと国民の約2.5人に1人が後期高齢者となる超高齢化社会を迎えます。

2040年には約4,000万人が高齢者に。綺麗な右肩上がりに。
出典:統計トピックスNo.132 統計からみた我が国の高齢者_総務省

そうなると必要なのは医療と介護。

国の社会保障給付費の内、令和7年度には医療と介護福祉で実に88兆円に昇り、この10年で医療は約1.4倍、介護福祉は約1.5倍のペースで増え続けています

年金の伸び率は鈍化傾向だが、医療費/介護福祉の伸び率は先述の通り
出典:[国の財政] 歳出~社会保障関係費~_国税庁

日本において、市場規模の大きさ×スピードで拡大しているのは間違いなく医療介護だけ。そして国内有数の社会課題として全員に関わる問題でもあります。

そんな市場、社会課題とドクターメイトは向き合っています。

調達の背景

やっと本題です。前提がないと話が入りませんもんね。

結論としては、「1.実行強度の向上2.新規領域へのチャレンジ」を行うためです。

前回のラウンドから約2年かけて、会社は大きく成長することができました。
・売上:前回調達時から、MRR「約6倍」伸長
・社員数:前回調達時から、「約2倍」、100名程度

一方で、前述した通り市場は信じられない規模・スピードで拡大し、我々のスピード感を持ってしても課題解決が追いついていない現状です。

上記で成長表現をしましたが、実は我々が対象とするお客様(主に入居型介護施設の内、特定領域のお客様)の契約シェアは5%程度。。
持続可能な介護の仕組みを創るといっているのに、仕組みはおろかまだ何者にもなれていません。

道筋は見えているが長すぎて遠すぎて、いつまで経ってもDay1なイメージ

調達で実際に行う(予定の)こと

1.実行強度の向上

成長の道筋は見えています。あとはスピード感を持ってやるだけ。ただまぁこれが死ぬほど難しい。

例えるならば、前回のラウンド後は「会社を太らせる」イメージを持って、様々な先行投資を行いました。人員数もそうですが、施策についても「やってみないとわからんからまずはやってみなはれ」で動いていました。

結果、一定の勝ちパターンやうまくいったいかないが見えてきました。とはいえ、太ると体が重くなり1つ1つの実行精度は下がります。ムキムキにならなくてはなりません。

そのために、以下を優先項目として継続的に投資をし、実行強度を上げていきたいと考えています。詳細は戦略の中身の部分なので書ききれないですが、興味あれば是非カジュアルに話を聞きにきて欲しいです!

  1. 定量的に事業分析をし、精度の高い実行を支援するSFA/CRMツールへの投資

  2. 顧客満足度は下げることなく、より効率的にサービスデリバリーを行える自社システム投資

  3. 顧客セグメントをより詳細にし、一定の勝ちパターン×特定領域への集中アプローチ投資

今回のラウンドは「今までのチャレンジの証明」と自分は位置付けています。できるだろうではなく、できるしやれるに変えていかねばなりません。

ムキムキになれば何でもできる(と弊社プロダクト担当役員が言っている)

2.新規領域へのチャレンジ

いきなり前の件と逆行してしまいますが、実行強度を高め、事業成長を加速させることはできますがそれだけでは非連続的な成長は作り出せません。

更なる成長に含めて、以下2点にフォーカスし精度の高い事業立ち上げ・成長を実現するために投資をしていきたいと考えています。

  1. 認知症、精神科領域の新サービス

    1. すでにリリースを出していますが、より加速させていきます。今までは皮膚科や内科を強みにしていましたが、今後は精神科・とりわけ認知症の課題を解決する取り組みを強化していきます。

    2. 高齢者の認知症患者は、2012年に「約460万人」だったところから2025年には「730万人」になると言われ、65歳以上の高齢者の5人に1人が認知症になると言われています。

  2. オンラインtoオフラインの新サービス

    1. ここは仕込み中(かつ詳細はお伝えできないので聞きたい方は是非カジュアルに話を聞きにきて欲しいです(2度目 )ですが、今まで遠隔で医療相談やオンコール代行を提供している我々だからこそ提供できる連続性の高いサービスです。

    2. 医療、介護においてオンラインで解決できることと、オフラインで解決できることは違いが大きくあります。効率性や費用対効果だけでなく、本当の意味でインフラになるための大きな仕掛けになります。

我々はまだ何者でもないので、常にチャレンジし続けます(えいやではなく)

調達を経た展望

改めて今後の展望は以下の通りです。時間軸や項目の前後はあるかと思いますが、概ねやるべきことと認識しています。

特定地域インフラへの発展

今までドクターメイトでは全国の顧客に対して、サービス別のご提案をしていました。それはそれでよかった部分もありますが、医療、介護業界の特徴として地域ごとの状況の違いが如実にあります。

地域の解像度を高め、地域に最適な形態の提供を行なっていくために、あえて地域を絞った展開が必要なタイミングにもなっていると考えます。

Good(プライベート) to Great(公的)なサービスへの昇華

弊社のサービスを直接提供する医療チームの対応クオリティは随一であると自負しています。それが一つの競合優位性でもありました。

一方、人と人が介在する中には一定の変数も含まれます。万が一があってはいけない領域だからこそ、極限まで変数を減らし安定供給できるサービスにするためには、まだやれることがたくさんあります。

プロダクトインフラや、提供品質の安定化などに段階的に投資をしていくことで、社会の仕組みになりうるサービスに昇華させていきたいと考えています。

業態の拡大

一部の介護施設にサービスを提供しているドクターメイトですが、医療、介護を一括りで語るには無理があるくらい、多種多様です。
入居型、訪問型、在宅型など段階的に提供範囲を拡大していくことで、本当の意味で持続可能な介護の仕組みになりたいと考えています。

ちなみに、今ドクターメイトが設定しているSOMに対してSAMまで見ると約5倍、TAMまで見ると約20倍以上の市場規模があり、果てしない道のりなのでワクワクが止まりません(白目)

提供価値の最大化

顧客のサクセスストーリーを考えた時に、今ドクターメイトが提供できている価値はほんの一部です。新規領域へのチャレンジでも一部挙げましたが、まだまだ足りません。

具体的には発生ベースのニーズに対応するだけでなく、起きた事象の仮説検証や再発防止に向けた仕組みづくりなど。
弊社では医療介護のe-ラーニングサービス「DM-study」を提供していますが、こちらも今後進化をさせていきます。

終わりに

いかがでしたでしょうか。
本当は調達の実務ストーリーも書こうと思ったのですが、そういえば今回の調達実務に自分がほとんど絡んでいないため、書けないことに気づきました(笑)。
前回の苦労を考えると、会社として総合力が上がっていることに感謝しかありません。

とはいえ、ドクターメイトはこれから第二拡大フェーズに突入します。
100人にもなると整っていてやることも限定的なんでしょ?と言われますが、そんなことは全くありません。むしろ、それなりにやれそうな土台がある中で、Day1を楽しめる貴重なタイミングだと思っています。

ちょっとでも興味を持っていただいたそこのあなた。
是非カジュアルにお話ししましょう(本文3度目)


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