第1回ICT支援員全国大会の環境構築
令和5年12月に開催された、第1回ICT支援員全国大会(JNK4主催)の、仮設Wi-Fiによるインターネット接続環境とZoom配信の制御を支援した記録です。
全体構成
事前のヒアリング等における要件定義
貸会議室にて、100人用の会議室にて
50人の現地参加者と20人弱の講師を含む関係者用ネットワークの提供
Zoomを利用した基調講演の配信
施設側でWi-Fi環境を提供しているが、機器の詳細は不明
放送設備はそれなりにあるが、利用者がある程度触れるため、設定等がくるっている可能性はあるが、音声の入出力は可能
事前ヒアリングで整理された課題
施設側のWi-Fi環境
→参加者の満足度に直結するため、仮設機材を持ち込んで構築する。
→インターネット側は施設の有線LANポートがあるが、同時に他の部屋でどのくらい使用しているか不明なため、レンタルルータの手配を依頼
L13(無制限)【5G対応】 | WiMAXのWiFiレンタル (netage.ne.jp)電源
→系統が複数あるため分散すれば問題ない配線保護
→参加者の通路にケーブルが露出する
→机の配置転換等があるため、机やいすに巻き込まれる恐れがある
→配線保護用カーペットの手配を依頼
ケーブルマット クリーンテックス・ジャパン モール 【通販モノタロウ】 (monotaro.com)施設側AV機器との接続
→不明な点があるため、ミキサーやマイクもすべて持ち込む
仮設ネットワーク構成
ネットワーク構成の解説
TP-LINKER7206の設定
→複数のインターネット回線を束ねるルータ
→SFPポートにはRJ45変換アダプタを装着したため、最大4回線で分散化可能とした。OC200の設定
→ネットワークコントローラ―として、今回の設定の統括
→スタッフ講師用ネットワークと参加者用ネットワークを分割
→参加者用ネットワークは帯域制限
→2台のAP(EAP653)は5GHzのみ出力させ、分散化レンタルルータの設定
→レンタルルーターのDHCPアドレスがそれぞれ重複しないよう設定
→192.168.0.1/24を、192.168.30.1/24及び192.168.40.1/24へ
仮設ネットワークの通信状況
Uplink及びDownlinkの総量は200Gbyteを超過したが、参加者や講師・スタッフ、オンライン参加者のいずれからもクレームは発生しなかった。
最大接続数は70クライアント程度であり、レンタルルーターの2台がが主として通信を担っていた。
施設側の壁面有線LANコネクタが損傷しており、回線断が発生したり速度が100Mbpsでしかリンクアップしないことが多々あったが、配信及びエンドユーザー側に支障は出なかった。
配信構成
配信構成の解説
施設側AVラックへのRCA入力が安定しなかったため、HDMI入力で対応
→施設側のワイヤレスマイクは使用せず、YAMAHAの音声ミキサ―に有線マイクを接続して実装メディアプレーヤは時間切れで稼働なし
→時間があればBGM、待機用のコンテンツ配信で使用する予定であった。Zoomのビデオ入力不具合
→ATEM mini ExtreamのUSB-C出力はUVCとしてPCが認識するはずだが、認識せず。
→BlackmagicDesignのカメラとしては端末は認識していたため、OBS に一度入力し、OBSVirtualCameraをZoomに設定して対処
成果と課題
今回規模の通信量のワークショップは、問題なく制御できることが確認できた。
設置と撤収はそれぞれ1.5時間あれば、それなりに可能。設置は2~3時間あれば現地環境に合わせた調整が仕上げられるかも。
施設側の有線LANポートの状況は当日作業中に判明したため、事前確認できるものならしておきたい(無理かな。)施設側有線LANが使えない準備は正解であった。
施設側のAV機器との接続は現場合わせであったため、予備機材をだいぶ持ち込むことになったため、スリム化が必要。
折り畳み式コンテナ8個+αの荷物は、スリムにしていかねば・・・。(照明は除いてではあるが)
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