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初めての感動に出合わせよう

初めての○○シリーズ、学校では日々、いろいろなことに出合わせることができます。

初めて知ること、見ること、体験することは、子どもならず、大人でも印象に残り、単純に「楽しい!」と感じます。

ただし、それを演出してあげるかどうかにかかっているともいえます。

美しい写真、思っていたよりも大きい(もしくは小さい)など、何もしなくても子どもが「すごい!」と感じられるものはそのまま紹介します。何もしなくても、想像とのギャップが大きいからです。

ひと手間加えた方が、より効果的なものは、身近な物事です。なぜなら、普通に目にしているものとどう違うかぱっと見分からないからかなと思います。子どもたちに、「物事をよく見る」ことの大切さを教えるには、ひと手間加えて、「へー、確かに違う」と感じさせる経験を多くしてあげたいと思います。それが、きっとCritical thinkingの育成につながると思います。

ひと手間加えるといっても、小学校教員、大変大変忙しいです。残業は80時間を超えないようにと言いますが、平気で超えていますし、働き方改革で45時間まで減らしましょうといってもそんなの無理ゴールだし、なんなら、残業ありすぎたって改ざんされてしまうし・・・おっと、愚痴になってしまいました。

ひと手間加える例としては、「隠す」だけです。見せたいものを隠すと、人は見たくなるからです。袋とじの開けないと見られない感じは心の琴線に触れますよね。あとは、カードとかガチャガチャとか、買ってみないと分からない感じとかこれに近いと思います。

GIGAスクール構想で導入されたプロジェクターと相性がいいのが、「AnyCast」+「iPad」+「Apple pencil」です。そこに「Good notes」があると最強です。

①写真を撮る②写真を印刷する③隠す(付箋)④磁石を付けるという従来の方法に、

①写真を撮る②画像を加工(ペンで書き込む)③提示するという方法が増えました。

これで、一瞬とは言いませんが、すぐに授業準備ができます。写真を印刷したくでも、ハードワークのプリンタが音を上げて動かないときや他の人が大量印刷なってしたり、インク交換をしなきゃいけなかったりとリスクが高い方法でした。そういった、小さなストレスをなくしていくことがきっと働き方改革かなとも思います。

それをAnyCastで飛ばします。黒板の前から離れない先生からの脱却を言われてきた中で、やっぱりデジタル機器を扱おうとすると位置が限られます。AnyCastで離れて提示できたら、それだけでなんだか「先生すごい!」となってしまうのが、良くも悪くも日本の教育現場です。

もちろんApple TVでもいいのですが、私のように、専科でいろいろな教室で授業する際には、機材の移動が必要なので、少しでも軽いものがいいですし、何といっても安いです。10分の1ぐらい。重めの動画の時は、純正のものを優先でつなぎますが、普段の授業ならそこまで心配することなく使えます。

でも、デジタルじゃなくてはいけないものってないので、デジタルもアナログも使えることが大切で、黒板にずっと提示しておきたくても、デジタルでは、やはり第一印象は強いけど、印象に残らないことが多いです。そこは、印刷してずっと黒板に貼っていられるアナログの良さを生かせるといいかなと思います。

「先生は今日、何してくれるのかな?」っていう気持ちは、受け身な姿を助長するという声も聞かれるのですが、先生の授業がおもしろいから学校に行くという理由もあっていいと思うんです。

ワクワクした気持ちで初めての○○に出合うことを繰り返してきた子どもたちは、きっと学んだことを紹介するスピーチのような場面で、よりよい提示ができるようになることでしょう。

「種を蒔く」「栄養を与える」という意識で子どもに接していますが、農業では種の蒔き方、栄養の与え方が研究されています。授業も一緒だと思います。土が違えば、与える栄養も変わるように、子どもが変わったら伝える方法も変わります。

ということで、子どもの初めての○○にたくさん出合わせる職業に終わりはないのですが、子どもの喜ぶ姿を求めて、研究を続けられる人でありたいと思います。でも、体も心ももたなくなるので、早くAIとかデジタルに変えられるものは変えていきたいですね。


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