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深山静
2016年11月13日 20:36
「紙おむつ」言葉の汚物包みけり箪笥から祖母の葛藤汚れた下着血が詰まり叫び届かず祖母は死に我こそは母祖母かつて殺せしや新聞紙千切りてひとり介護せんいちにちを祖母はひとりで繰り返し狐見た老女呟きまこと呼び介護蓑真夜に未遂の祖母殺しケアマネは金貰う側理想吐き情けをばかけられ塀を厚くする後悔を飲み込むための五七五---------------8< 切り取り線
2016年11月13日 16:13
「おはよう」と同じ調子で「大丈夫」美化しすぎ写真色褪せ君遠く風呂上り手の皺我を苛めるたらればの無責任こそいとおしいアリバイを作れぬままに年かさねふるさとや息継ぎ知らず埋もれ行くくるぶしを飲み込む汽水またいつか点々を除き飲み干す花の名よ(既出短歌の手直し)人生の切り取り線を無視してる今日寝れば明日迎えず済みますか路地裏で空っぽの蝉眺めたり粉糠雨たくわん齧る
2016年11月9日 11:08
死ぬことに理由をつける不自由さ深夜にはわたしの皮が踊り出すさびしさの細胞壁を壊したい「頑張って」その後続く(死んでくれ)体内のインフラ止める勇気ないくじ引きで当てたうつ病おめでとう逃げ水に亡き母の声吸い込まれ優しさを手放すためにデパス飲む面影を求めて鏡叩き割る死んだのは「わたし」のことを捨てたくて四度目の自殺未遂は母の日にアホやなと言ったわたしが屋上へ