ストレッチをするとタイムが落ちる!?
常識は常に変化している
昨今、スポーツ分野において私が学生の頃(昭和~平成初期)の常識は現在では通用しないことも多くあります。
中一の頃は運動中に水は飲むなと言われ、中二の頃は水分補給はマメにと言われた記憶があります。
短距離走も前傾姿勢で走ることが良しとされていた時代から上体を起こして骨盤で走るのが現在では当たり前になっています。
その中でもストレッチをすると短距離走のタイムが落ちたり、跳躍競技の記録が落ちることがあるという事実は割と最近の情報なので、まだ知らない方もいるかもしれません。
ストレッチとは?
アキレス腱伸ばしや長座体前屈や長座開脚を思い浮かべた方が多いと思います。
これは静的ストレッチというもので、タイトルにあるようにタイムを落とす可能性の高いストレッチです。筋肉や腱をバネと同じであると考えると硬いバネと柔らかいバネでは、硬いバネの方が反発する力が強いので、短距離走や跳躍競技ではストレッチをしてしまうとバネが柔らかくなってしまいパフォーマンスが落ちることになります。
しかしストレッチをしないとケガをするのでは?
実は、ストレッチをした時と、していない時のケガの発生率のデータがないようです。(そういった学術論文は今のところないようです)
そうは言っても運動前にストレッチやウォーミングアップは必要です。
ストレッチしちゃいけないの?
いえいえそんなことはありません。静的ストレッチはパフォーマンスを落とす可能性がありますが、動的ストレッチなら大丈夫。(ダイナミックストレッチとも言います)
動的ストレッチとは、体を動かしながら筋肉と関節に刺激を与えるストレッチ法です。一般的には準備運動・体操と認識されている動きですね。
サッカー選手が良くやっているブラジル体操などは動的ストレッチに分類されるでしょう。
野球選手のトレーニングキャンプなどでランニングしながら脚を上げたり体を捻ったりしている光景を見たことがあるでしょう、あれですね。
陸上選手もうろうろしながら手脚を回したり動かしたりしていますね。
イメージとしては歩きながらというか、動きながら行う準備運動(ストレッチ)と言ったらいいでしょうか?
静的ストレッチはやらない方がいいのか?
そんなことはありません。
大会当日や普段の練習前は、動的ストレッチ中心に行い、大会後や練習の後には、静的ストレッチを行うというように、使い分けることが必要です。
体の基礎的な柔軟性を獲得するには静的ストレッチの方が向いています。
注意
久しぶりに運動する人や普段運動をしていない(毎日運動をしていない)人は静動両方のストレッチをやったほうが良いでしょう。パフォーマンスが落ちるというのもコンマ何秒の世界に活きるトップクラスのアスリートの問題なので、一般人にはあまり関係ない話です。静的ストレッチで失われるパフォーマンスは極僅かなものなので、ケガのリスクや筋肉や関節の動きやすさを考えると、圧倒的にプラスの方が多いですから…しっかり静動両方のストレッチをやりましょう。
追記
学生スポーツでは練習前のウォーミングアップより練習後のストレッチングに時間を割いてください。格段にスポーツ外傷の発生が下がるはずです。
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