シュークリームとおばあ

15年ほど前、両親がすんでいた実家のマンション（東京近郊）に、
事情があり沖縄の宮古島からきたおばあが1月ほど滞在していたことがあります。
おばあは母の母でその頃すでに米寿を迎えていたと思います。
なんだか非常に頭の回転の早い愉快な人でした。

母とオバアがおやつにシュークリームを食べていたときのこと。

おばあ「これはなんていうお菓子？」
母「シュークリームよ」
おばあ「はあー。なかなか旨い。」
母「おいしいでしょ。もっと食べる？」
おばあ「はー。この『しゅう』くりーむは『んまー』だねえ〜」

で、おばあと母は大爆笑。

あとで母に解説してもらったところ、宮古島の方言では

おじい＝しゅう
おばあ＝んま

というのだそう。

宮古方言がわかる母とおばあのふたりで「このおじいクリームはおばあ、なんだねえ」といって、ばかウケしていました。

もうふたりともすでに鬼籍の人です。先にあの世に行っていた、真面目で優しいおじいに、二人でこの話をして、ケラケラ笑っているんだろうなあ。