【連載小説】ケモ耳っ娘になったからにはホントはモフられたい[#153]◆登場人物紹介/ここまでのあらすじ(ネタバレしかない)
ケモ耳っ娘になったからにはホントはモフられたい~前世はSランク冒険者だったのでこっそり無双します~
◆登場人物紹介/ここまでのあらすじ(ネタバレしかない)
※これを読まなくても、今後の話に影響はありません。
※今までの物語を読んでいなくてもわかるくらいに、ガッツリまとめたあらすじを載せてあります。当然ネタバレになります。
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今回は討伐隊関係キャラ+αのみ、各キャラの生い立ち~本編あらすじ の形でまとめてみました。
◆リリアン(主人公)
前世(前・魔王討伐隊『英雄』のアシュリー)の記憶を持つ、黒毛の狼獣人の少女。
今回の魔王討伐隊での冒険者の『サポーター』。
種族:狼獣人(灰狼族) 女性
年齢:15歳/前世は享年22歳
ジョブ:Aランク 獣戦士/剣術、武闘術、完全獣化、神秘魔法
髪、瞳など:黒い長髪、黒狼の耳と尾、赤く光る黒の瞳
獣人の国、銀の毛並みを持つ灰狼族の有力者の家に、三つ子の末っ子として転生する。一族で一人だけ黒の毛並みをしていた。
幼少の頃から、前世(人間)としての知識を生かし、魔道具を活用し鍛錬を積み上げ、さらに前世からのスキルなども有しているので、実はかなり強い。
13歳で学校を飛び級卒業(本来なら卒業は15歳)、1年世界を回って過ごし、14歳で人間の国王都シルディスに上京、冒険者見習いとなる。
さらに1年間の見習い期間を経て、15歳で冒険者デビューする(初期ランクはF)。
この物語はここから始まる。
◆デニス(デニス・クロフォード)
王都シルディスの西の冒険者ギルドに所属するSランクの先輩冒険者。
今回の討伐隊での冒険者の『英雄』。
種族:人間 男性
年齢:24歳
ジョブ:Sランク 剣士/剣術、槍術、火魔法
髪、瞳:短い栗毛 深い緑色の瞳
親がなく王都の西地区にある孤児院で育つ。7歳で当時冒険者だったアシュリー(リリアンの前世)に出会い、彼女を慕い、また師事を受けた。
アシュリーの死を受け、一度はふさぎ込んでしまう。だが彼女が遺したものを受け継ぎ、同じ道を進む為に冒険者を目指す。その際に、すでに死んだはずのアシュリーの養子となり、家名を受け継ぐ。
自身の努力で学校を飛び級で卒業(14歳)。見習いを経て冒険者になり、比較的早いうちにSランクになる。
しかしクエストの失敗により、Aランクに降格される。仲間を死なせた事、さらに後輩の負傷による冒険者脱落などを受け、自身の事より仲間や後輩たちの事を気にかけていくようになる。
今では西の冒険者ギルドの世話役も担っている。
そして冒険者になる為に王都に来たリリアンと、冒険者ギルドで出会った。
◆ニール(ニール・エドワード/ニコラス・ジルクレヴァリー)
正体を隠して冒険者活動をしていた、王族の少年。前『英雄』クリストファーの息子で、現国王の甥。
今回の討伐隊での王族の『英雄』。
種族:人間 男性
年齢:15歳
ジョブ:(冒険者Dランク)/剣術、弓
髪、瞳:金髪、ミディアム 碧玉の瞳
生まれる前に父を亡くし、母の故郷で育った。
『英雄』であった亡き父のようになりたいと、また中傷を避けて田舎で暮らす母の汚名を雪ぎたいと、正体を隠して王都に上京し、冒険者見習いとなる。その際、祖父である先王ケヴィンと、母アレクサンドラの計らいにより、西ギルド所属の冒険者でもある王城騎士アランが、教育係としてニールについた。
貴族の多い中央ギルドで活動を始め、そこでリリアンとも出会う。
その後、自身の先輩であるデニスに引き合わせようとしたアランによって、西の冒険者ギルドに連れて来られた。
◆ミリア(ミリア・ギャレット)
『樫の木亭』の給仕をしている、狐獣人の少女。可愛い上にしっかり者で、客からの人気も高い。
同じ孤児院出身のデニスと、自分を救ってくれた一行の一人であるシアンを、兄のように慕っている。シアンは記録上(戸籍上)の保護者となっている(義理の親子)。
種族:狐獣人 女性
年齢:18歳
職業:『樫の木亭』の給仕
髪、瞳:長く緩やかなウェーブのかかった金髪 金の瞳
元は獣人の国、金狐族の生まれ。幼少時に怪我が元で親に捨てられ死にかけたが、当時の魔王討伐隊の一行に拾われ、王都(人間の国)の孤児院で育てられた。
同じ孤児院にいたデニスに妹として守られ、元討伐隊メンバーのシアンの庇護を受け、成人して孤児院を出てからは、伝のあった『樫の木亭』で働く事となる。
14歳で王都に来たリリアンが仕事を求めて『樫の木亭』を訪れ、ミリアのバイト仲間かつ友人となる。
◆アラン
「冒険者の先生」兼教育係として、ニールに付き添っていた王城第二騎士団の騎士。Aランクの冒険者でもあり、デニスの後輩。
種族:人間 男性
年齢:20歳
ジョブ:Bランク 魔法剣士(複合)/剣術、風魔法、回復魔法
髪、瞳:少し長めのアッシュカラー 紺色の瞳
幼い頃に討伐隊の活躍を知り、クリストファー王子とその騎士アレクサンドラに憧れを抱いていた。
商家の三男だった彼は、成人と同時に家を追い出され、身を立てる為に冒険者となる。
その後、幼少時の憧れを追って騎士団に入団。冒険者としての経験がある点を買われ、ニコラス殿下の教育係となった。
甘っちょろい貴族の冒険者のようにではなく、本当の冒険者の知識を得たいと願うニコラス(ニール)を、西の冒険者ギルドに連れて行き、そこからリリアンたちと活動を共にするようになる。
◆シアン・ギャレット
前・魔王討伐隊の冒険者の『サポーター』で、デニスとミリアの兄貴分のSランク冒険者。
今回の討伐隊では『顧問役』として一向に同行する。
種族:人間 男性
年齢:36歳だが、見た目がとても若く20代半ば過ぎに見える
ジョブ:Sランク(戦士系)だが、それ以上のランク表記がないだけで実力はもっと上
髪、瞳:栗毛の短髪 茶の瞳(細目の三白眼)
アシュリーと出会う前は、ある北方の町で破落戸のような先輩冒険者の元で下っ端をしていた。
冤罪で自警団に捕まり、拷問で死にかけていたところを、当時Aランク冒険者だったアシュリーに助けられ、行動を共にするようになる。そしてアシュリーに惹かれていった。
魔王討伐隊を決める闘技大会には、アシュリーと共に出場し4位に終わる。が、1位で『英雄』の座を手に入れたアシュリーの進言により、『サポーター』の任につくことができた。
魔王の城を目指す旅の途中でアシュリーを失う。王都に戻っても意気消沈していたが、デニスやミリアの支えでどうにか立ち直り、それでも傷心を癒す為に旅に出る。
帰郷してはまた旅に出てを繰り返し、何度目かの帰郷でデニスの後輩として活動していたリリアンと出会う。
* * *
◆マーガレット
教会に所属するエルフの魔法使い。2代前の『英雄』で、且つ先代の神巫女。今代の神巫女の母親でもある。
今回の討伐隊での教会の『英雄』。マーニャの偽名で冒険者をしていた。
種族:エルフ 女性
年齢:見た目は20代前半だが、実際にはかなり年上
ジョブ:Sランク 魔法使い/回復魔法、水魔法
髪、瞳:長い金髪 紫水晶の瞳
◆ウォレス
シルディス国の第二王子で、ニールの従兄。国中の女性に人気がある美青年。自信家で女好き。
今回の討伐隊での王族の『サポーター』。
種族:人間 男性
年齢:19歳
髪、瞳:金髪 碧玉の瞳
◆メルヴィン?
教会に所属する魔法使い。前・魔王討伐隊の『英雄』メルヴィンの名を名乗り、同じ容姿をしているが、リリアンによると魔力の匂いが違うので偽物らしい。
今回の討伐隊での教会の『サポーター』。
◆マコト(赤石 真)
神の国(日本)から召喚された、今回の『勇者』。本人曰く、初代の勇者と同一人物らしい。
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<各キャラ生い立ちからつながる、本編のあらすじ>
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ベースはリリアン主体。そこにカッコ書きのキャラの視点を追加してあります。
■1■
デビュー後、しばらく精力的に活動し、冒険者ランクを早々にDランクにあげる。
(ニール)リリアンたちとクエストに行き、自分の甘えと無知を知る。
■2■
獣人の国に帰郷する途中に立ち寄った町で、ちょっとした事件に関わる事になる。
■3■
1年ぶりの帰郷で、きょうだい(兄姉)を伴って獣人の国を回り、灰狼族を獣人で一番の実力にのし上げる。
そして、自身を転生させた神との再会、前世で縁のあった聖獣たちとの再会を経て、前世の記憶の一部を取り戻し、新しい能力を身につけた。(神秘魔法が使えるようになったのはここから)
(ニール)デニスのランクダウンの過去をマーニャにより知る。またマーニャから今後の活動の為にと九尾のアミュレットを貰い受けた。 別の機会にはミリアの過去を知り、自分の知らなかった厳しい出来事に心を痛める。その後にミリアの守りも兼ねて、『樫の木亭』でバイトをする事になった。
(アラン)以前よりマーニャの事が気になっていたが、実はエルフでかなり年上と知り諦める。
■4■
故郷から王都への帰り道、何故か冒険者先輩のデニスと出会う。デニスと一緒の旅路で、行方不明になっていたデニスの後輩冒険者ジャスパーを発見、王都に連れ帰る。
(デニス)王都での厄介事を避け、「リリアンを迎えに」を口実に旅に出る。合流したリリアンと王都への帰り道の途中で、憧れのアシュリーを思わせる姿(大人の姿)になったリリアンを目にし、それ以降惹かれるようになる。
(ニール)リリアンとミリアが巻き込まれそうになっている事件の原因が、自分の従兄弟である第二王子ウォレスの所為だと知る。
■5■
リリアンが借りていた部屋は、元々ジャスパーの部屋だった為、住む場所を失いデニスの部屋に保護される。その後、事情を聞いたニールの家に世話になる事になる。
(デニス)自身では気が付かない、ニールへのヤキモチやリリアンへの想いで、色々とモヤモヤする。
■6■
デニスと一緒にドワーフの国へ、新しい武器を入手する。
(ミリア)最初はお坊ちゃんだったと思っていたニールの頑張りと優しさに、彼を見直す。
(ニール)故郷の母が体調不良と聞き、マーニャの手を借りて急ぎ帰郷する。
■7■
王都へ帰還後、前世で住んでいた家を買い求め、住み始める。
(デニス)リリアンの買う家の内覧に同行。ちょっとした事故で、彼女と唇を重ねる。さらに冒険者仲間に唆され、リリアンに『獣使いスキルが欲しい(=リリアンとヤりたいの意味)』と言ってしまう。その後リリアンと二人きりになるが、普通に『獣使い』スキルを付与され、ドキドキが空回りに終わる。
■8■
旅から帰ってきた前世の仲間シアンと(前世の事は知られずに)再会し、シアンと暮らす事になる。また、ニールの家で見つけた過去の『勇者』の日記を元に、先代の王ケヴィン(先々代の討伐隊『英雄』)と繋ぎを作る。
(シアン)何度目かの旅から戻り、ふと立ち寄った思い出の家に住むリリアンと知り合う。彼女が弟分のデニスの後輩だった事もあり、リリアンの家に厄介になる。そこでリリアンから、家にしまってあった昔の思い出の品々を見せられ、さらに仲間の何人かがすでに死んでいる可能性を聞かされる。
(デニス)自分がリリアンに対してもどかしく空回りをしている間に、シアンがリリアンに急接近していて気が気でない。
(アラン)騎士としての活動中に王城で出会った、新入りの女性騎士リリスに心を奪われる(実はリリアンが大人の騎士に化けた姿)
■9■
シアンと過去の仲間サマンサを追って短い旅に出る。途中の事故でシアンに前世の事がばれる。そしてサマンサは謎の人物に殺されていた。王都に帰還後、先王ケヴィン、シアンと3人で過去の魔王討伐の疑問を照らし合わせる。 一方で、自宅の空き部屋にデニスを迎え入れ、3人での生活が始まる。その後、魔王の復活、そして半年後の闘技大会の開催が宣言された。
(シアン)リリアンと旅をして、何故か彼女に懐かしい何かを感じていた。ある事件でリリアンと死んだアシュリーの共通点に気づき、リリアンから前世の事を聞き出す。 帰還後ケヴィンを含めた3人での話の中で、何者かに操作されて隠されていた「魔王を倒していない」記憶を取り戻す。
(アラン)リリスとデートとの名目で連れて行かれた先王のもとで、とある作戦に巻き込まれる。リリスの正体を知り、諦める。
■10■
ニールたちと喧嘩別れをし、デニス、シアンと修行&ダンジョン巡りの旅に出る。仙狐たちの押しで、デニスにも前世の事をばらす。聖獣たちの助力を得て、リリアンだけでなくデニスも、さらに力をつけていく。一方で、あえて思い出していない前世の事と、自分の中の気持ちに不安定になる事も。
(ニール)リリアンたちを怒らせてしまい、そのまま会えなくなった事に嘆くが、アランの説得により王族の『英雄』を目指す道を選ぶ。さらにアランの紹介により、女性騎士のリリスに稽古をつけてもらう事になった。その最中、第二王子ウォレスがミリアに危害を加えようとしている場に駆け付け、ミリアを救う。その時に、ミリアには自分の正体(亡き王弟クリストファーの息子)がばれてしまう。
(デニス)リリアン、シアンとダンジョンに潜り、過去のトラウマを克服する。また、最初には嫌われていた仙狐たちやカイル(リリアンの兄)とも仲良くなる。
■11■
年明け、王都へ帰還し、ニールたちと仲直りをする。彼らと話す中で、仲間の一人マーニャが怪しいという事になる。ニールの誕生日を経て、とうとう魔王討伐隊の選出が始まる。
王族の代表選出では、有力候補のウォレス王子をニコラス(ニール)が抑える。冒険者の代表を決める闘技大会では、リリアンとデニスが残る。そして教会の代表として、マーニャとして冒険者に身を隠していた先代神巫女のマーガレットと、死んだと思われていた先代の『英雄』でアシュリー(リリアンの前世)の恋人メルヴィンが挙げられる。その後、神の国「日本」から、初代勇者マコトが再召喚される。
教会の奥で再会した、獣人の神ギヴリスの従者ゴーレムから明かされたマーニャの正体。そして、神の物語の真実。
――複雑な人間関係を抱えたまま、一行は魔王のもとを目指す――
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<過去話 人物紹介・あらすじ>
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◆アシュリー
主人公リリアンの前世。冒険者の『英雄』。当時22歳。長い黒髪で深紅の瞳を持つ、女性剣士。
◆シアン
冒険者の『サポーター』。少しお調子者の青年。アシュリーの冒険者仲間。
◆クリストファー
王族の『英雄』で一行のリーダー。シルディス国の当時の第二王子。金髪碧眼の青年。
◆メルヴィン(メル)
教会の『英雄』で魔法使い。黒髪の美青年。酒に強い。アシュリーの恋人。
◆アレクサンドラ
女性騎士で、クリスの『サポーター』。また、幼い頃からのクリスの婚約者でもある。真面目で一生懸命。
◆サマンサ
教会の魔法使いで『サポーター』。可愛いらしいドレスを着た、金髪巻き髪のエルフの少女。
◆ルイ(瑠衣)
神の国(日本)から来た『勇者』の少女。
虐げられていた少女は、捉えられていた家を飛び出した。もう後には戻れない。先に進むしかなかった。
さまよっていた森の中で、冒険者親子の遺骸を見つけ、その荷物を奪った。
少女はその冒険者の子供と間違われ、名付けてもらえなかった少女は死んだ子に成り代わりアシュリーとなった。
逃げ出した事で、彼女の人生は少しだけマシにはなったが、救われはしなかった。新しい生活でも彼女は大人たちに望まぬ事をされた。
成人してようやく、そこから抜け出すことができる。もうそんな事はされたくなかった。だから冒険者になるしかなかった。
そして、生きる為に強くなった。
冒険者になっても、男たちが彼女を見る目は変わらなかった。でも抵抗する事ができるようになって、以前よりずっとマシになった。
ある時、アシュリーは冤罪で捉えられていたシアンに引き合わされる。彼を助ける為に、彼女はその身を使い無実の証拠を見つけた。
彼を助ける事はできたが、町にはアシュリーの悪い噂が広まった。シアンは、その事をつらく思い、彼女に一緒に町を出ようと誘った。
冒険者として一緒に旅をするうちに、シアンはよりアシュリーに惹かれ、彼女だけを愛するようになっていった。
王都に辿り着いた二人は、西の冒険者ギルドに腰を落ち着けた。
冒険者としての生活の中で、アシュリーは孤児の少年デニスに出会い、自身を慕う彼に冒険者の事を色々と教えるようになる。
アシュリーとシアンは魔王討伐隊を決める闘技大会に出場し、魔王討伐隊に選出される。
討伐隊の仲間は7人。
王族の代表、『英雄』は第二王子クリストファー、『サポーター』は王子の婚約者で騎士のアレクサンドラ。
教会の代表、『英雄』はハーフエルフの魔法使いメルヴィン、『サポーター』はエルフの少女サマンサ。
冒険者の代表、『英雄』はアシュリー、『サポーター』はシアン。
そこに、教会が異世界から召喚した少女、ルイ(瑠衣)が『勇者』として加わる。
討伐隊の一行は、皆それぞれに思いを抱えていた。
王子クリストファーは、家族に疎まれ居場所のない事を悩んでいた。
騎士アレクサンドラは、婚約者である王子に愛されている自信がなかった。
魔法使いメルヴィンは、己が容姿でのみ持て囃される事を、不満に思っていた。
アシュリーは彼らの話を聞きだしそばに添い、少しずつそれらを溶かしていった。
そしてエルフの魔法使いサマンサは、敬愛する『姉さま』に認めてもらいたいと願い、アシュリーはそれに手を貸す事になる。
魔王の城を目指す途中、一行は強力な魔族と出会う。魔族はアシュリーを片腕のみ残して連れ去ってしまった。
連れ去られた先で、アシュリーはギヴリスと名乗る神族の少年と出会い、魔王を倒す約束をし、転生する途を選んだ。
アシュリーを失った一行は、その先でさらに強大な魔族と出会い、打ちのめされる。
ボロボロになりながらも魔王のもとへ辿り着いたが、最後の決戦まで凌げる力は残っていなかった。サマンサにより呼びだされた、神巫女マーガレットは不思議な言葉と共に魔王を封印した。
そして討伐隊一行は王都に戻り、「魔王を倒した」事にされ、偽の記憶を植え付けられた。
王都に戻ってもボロボロな状態は変わらなかった。
シアンは最愛のアシュリーを失い、再び立ち上がる気力を失っていた。
王子クリストファーは魔族の呪いで倒れる。アレクサンドラはクリスの子を身に宿していたが、誤解から民衆の糾弾に会い、我が身と子供を守る為に故郷に帰る。クリスはそのまま息を引き取った。
メルヴィンもアシュリーを失った悲しみで教会の奥に引きこもったとされている。
神巫女を継ぐはずだったサマンサは、突然教会を出て行方知れずになった。
そして『勇者』ルイは、元の世界に戻った。
はずだった……
実際には、メルヴィンとルイは教会で殺され、それを知ったサマンサは真実を抱えて教会を逃げ出していた。
北の果てまで逃げ、ひっそりと暮らしていたサマンサは、そこで生まれた娘をかばって殺されていた。
教会で起きた事件の真実は、時を経てリリアンとシアンの知るところとなった……
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<第1話はこちらから>
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