【本紹介♯85】介護業界ってどうなの
たいへん申し訳ないのだが、17歳の頃の私にとって介護業界で就職するという選択肢は0だった。
まあそもそも奉仕精神のカケラもない人間なので、福祉どころか医療や教育にも興味なかったんだけど...
介護は特になぜか地位が低いイメージがありますよね。
内容はとても専門的で肉体的精神的にもハードで需要もある…それこそ医師と同じくらい大変なのでは?と思うのですが。
保育士もそうだけど、女性メインの職って軽視されがちですよね。
子育ても介護も今まで家庭で主婦が担ってきた、つまり誰でもできる仕事だ、なんて…そんなはずないのに。
どちらも人の命が関わる大変な仕事なのに…
介護に比べて保育の方は、似たような職種だと思うのですが、人気ですよね。需要が多い。。
やはり子供の方が成長を感じられるからでしょうか、お年寄りは良くて現状維持な場合が多いもんなあ…
これからの少子高齢化が進む中では、保育より介護の方が需要がはるかに見込めるのですが、なかなかミスマッチが目立ちます。
最近、福祉や外国人労働者に興味が出てきて、少しずつそういう本も読むようになってきました。
そんな中で見つけたのがこちらの本
個人的にはアイデンティティの低さに問題があるんじゃないかなあと思います。
たぶん介護業界で働こうと思う人って、奉仕精神に溢れているいい人が多いと思うんです。
その人たちに対してすべきなのは、給与増額ではなく(もちろん薄給で良しという意味ではない)専門性を認め、社会的地位を上げることだと思うのですが。
とはいえ、就職難易度を下手にあげてしまうことで、今でも多い需要がさらに高まると困るというのも分かるから難しい問題ですよね。
となると、給料横並びではなく資格に意味を持たせて、難易度高くて給料も高い社会的地位も持っている一段上の存在をつくる…とか?
希少性って大事だと思うんですよねえ…
まあ、福祉は元々公的なものというイメージが強すぎるのかもしれませんね。
警察官や消防士とかは人気で社会的地位も高いのに…介護となにが違うんだろう…??
やはり需要に合わせて誰でもなれるという間口を広げすぎた結果が今の姿なような気がします。
実態はどうあれ(給与は既にいいみたいだし)誰でもなれるというイメージが流布されてしまっていることには変わりないし。
今の社会ではわりとやり甲斐も重要視されるのですし、もっと業務独占させてしまってもいいんじゃないかと思いますけどね。
なんといっても介護施設は母数が多すぎて、一般企業と同じようにブラックもあればホワイトもあるんだろうけれど、ブラックのイメージがより過大に見えている…ような気もします。
この本を読んでいると、介護業界もなかなか未来あるものだと思わせてくれました。
もう少し福祉について学んでみたくなりました。
以上、みかんでした。