詩 プロフィール
プロフィール
三十代女性のプロフィールをみている
朝 マッチングアプリで流れてきた
通知の消去のように さあ みぎひだりと
わけていって 最後の人
顔は大きく盛られている
友人はカオガチャと言っていた
最後の人になって プロフィールを読んでいる
僕は ジュンバンガチャなのかもしれない
将来を見据えたお付き合いを考えられる方と出逢えたらいいなと思って登録しました。
穏やかだと言われます。非常識なことがない限り怒りません。
好きなタイプは優しくて、周りに気配りができる方です。
趣味 カフェめぐり
大きな樹のしたで ひとり
僕は間違い探しをしている
空高く 斜めから差し込んだ光
花はきいろい世界をひらいている
太陽のいる街で 僕と花は結ばれていると仮定する
花ひとつぶんの 心地のよい朝だ
花の名前は知らなかった でも
検索するのをやめた
説明はいらない
名前は 綺麗なきいろい花でよかった
風が吹くと葉っぱは
スキキライを悩むように揺れている
僕は 花ひとつぶんだけ優しく考えている