ドラマ感想『おむすび』『嘘解きレトリック』『無能の鷹』
秋らしくなってきましたが、例年ほど冷え込みが強くないせいか紅葉が遅れているようですね。冬は苦手なので秋が長い分には嬉しいのですが。
店に行けば先日までのハロウィンムードが、まるでなかったかのようにクリスマスムードに様変わりしました。
考えると今年もあと2ヶ月とは⋯。
そうこうしているとドラマもすぐ終わりそう。
さて今回も軽めの個人的感想です。
『おむすび』
主人公・結(橋本環奈さん)の心の内が今ひとつ読めない感じかします(あくまで私の感想)。神戸の震災時の傷や姉・歩(仲里依紗さん)へのわだかまりを引きずっているのだろう、ということは分かるけど、その心境と言動がマッチしていないような⋯。キャラクター像が迷走している?
歩もいつも何か考えているような浮かない表情をしているけど、その昔(震災後)、心に傷を負った流れで突然金髪になった経緯もあまり共感できなくて。もう少し見ていくとエンジンがかかってくるのかな。
そうそう、橋本環奈さん、週刊誌報道は痛いですね。真偽はわかりませんが。
『嘘解きレトリック』
第4話で祝左右馬(鈴鹿央士さん)と浦部鹿乃子(松本穂香さん)が、階段雑誌の記者・雅(北乃きいさん)の取材に同行し、「人形屋敷」と呼ばれる綾尾家で使用人イネの不審死を調査することに。
そして、今週放送の第5話に続くことになる。その綾尾家に住む、両親を亡くした謎めいた娘・品子(片岡凛さん)の不気味さ、品子の部屋になっている人形部屋の雰囲気が探偵ものワールドにピッタリ。
昭和初期の世界観と登場人物がいいですね。ビジュアル的にもタイムスリップした感覚になります。
それにしても、不気味な品子を最初に見た時、どこかで見たことがあるんだけど⋯と思っていたら、品子を演じている片岡凛さんは前作の朝ドラ『虎に翼』で、サイコパスみさえを演じた女優さんだったんですね。
『無能の鷹』
キャッチコピーに「脱力系オフィスコメディ」とあるものの、普通のお仕事ドラマと思わないほうがいいぐらい、まさに脱力系。
オフィスの雰囲気や、帰りに同僚と飲み会で愚痴るシーン、組織間の業務に絡んだ会話などは、いかにもどこにでもありそうな一般的な(ちょっとよさげな)オフィスを思わせるけど、なにせ菜々緒さん演じる鷹野ツメ子が一般人じゃない「無能=変人」だから、そこで起きる出来事や物語の展開やオチは全くリアルじゃない。
ここでは、鷹野に関わらせると、もれなく「会社や仕事でそんなことある?」という流れになる。
だけど、単純にその過程をいわば吉本新喜劇と同じ位置づけで楽しめば、バカバカしいようで何か教訓があるような気がしてきて面白い。
鷹野の悪びれない・何も気にしてない言動や、良い人にもほどがあるくらい良い人の上司鳩山(井浦新さん)、がむしゃらに頑張りすぎるがために鷹野の無能ぶりに立腹する鵜飼朱音(さとうなほみさん)など、キャラクターがそれぞれに分かりやすくて違和感がない。
第3話、クライアントで「フリーダムな社風」を売りにしているアパレル企業で、ウザイ社長(本多力さん)相手に鵜飼朱音がキレて、ラップでプレゼンするシーンは、現実では有り得ないけど見ていて爽快でした。
(『パリピ孔明』でもラップバトルシーンがありましたね)
まぁ、菜々緒さん結構ハマり役で、テレビに出てきたとしても鷹野ツメ子にしか見えないかもしれない!
鷹野ツメ子と同期の鶸田役の塩野瑛久さんは、最近まで『光る君へ』の上品な一条天皇を演じていて、同一人物とは思えないほどひよってます。
社内にこんな人たちがいたら大変だけど楽しそう。