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今期ドラマのバディは組み合わせが新鮮

秋ドラマも後半戦にさしかかりました。今期はバディものというか、2人組(ダブルキャスト)のドラマが結構あるような気がします。

『嘘解きレトリック』 鈴鹿央士さん&松本穂香さん

フジの月9、夏は『海のはじまり』でちょっとせつなくて繊細なドラマでしたが、今期の秋はガラッと変わって、時代もの&推理もので、軽い気持ちでストレスなく見ることができて私はいいと思います。

特に鈴鹿央士さんと松本穂香さんのコンビがすごく好きです。キャラクターに合っていますね。

松本穂香さんも民放の連ドラ自体がプライムタイムではメインを務める印象があまりなく、私が彼女をドラマで知っているのは『この世界の片隅に』『リエゾン』『自転しながら公転する』『エンジェルフライト』あたり。いずれも深夜帯か 準主役、という位置づけ。

なので月9にW主演とはいえメインで起用されたことには驚きましたが、やはり彼女だから合う役ってあるのでしょうね。
どこか鬱屈しているけど繊細で真面目でちょっとドジ、どの時代設定でも「生きづらさ」を抱える等身大の女性を演じたらすごく共感される、そんな役は彼女にハマってい るのかもしれません。(前にも同じようなこと書いたような・・・老化のはじまり)

鈴鹿央士さんも『silent』以降、「優しくて良い人」の役イメージが多いですが、今回の探偵・祝左右馬 (いわい そうま)は同様に優しくて良い人だけど、それを表に出さない、「隠れイイ人」ですよね。
いつもお金がなくて茶目っ気のある、一見ダメな人っぽく見せて、実は洞察力に優れているというところを、時に可愛く時に頼もしく演じていて、彼もこの役はすごくいいなと思います。

『オクラ』反町隆史さん&杉野遥亮さん

杉野遥亮さんの存在感がだんだん薄まってきているように思えるのは私だけでしょうか?反町さんのドラマっていう感じですかね。

『全領域異常解決室』藤原竜也さん&広瀬アリスさん

6話あたりから面白さが加速してきました。非現実的な設定やストーリーも、ここまでうまく見せられたら、視聴者はそのありえない話を「あくまでもドラマ=フィクションだから」「架空の設定だから」という認識で純粋にストーリーを楽しむことができる、そういう作品ですよね。

しかもオリジナル脚本(黒岩勉氏)ということで、なかなか頑張っていい作品を作っているのではないでしょうか。
黒岩勉さんはこれまで 『TOKYO MER』 『マイファミリー』『ラストマン』『グレイトギフト』などオリジナル脚本を手掛けているようなので、安心感もあります。

コンビという点では、最初、藤原竜也さんと広瀬アリスさんという組み合わせが意外だなと思いましたが、回を追うごとにいい感じのコンビというか。

広瀬アリスさんも美しさが際立っていますね。これまでの活発でコメディ感のある役とは少し違った雰囲気で、いいと思います。
7話で、これまでの何気ない出来事が伏線として繋がっていったところは、クライマックスに向けてのギアチェンジといった感じで、ストーリーが加速していきそうですね。楽しみです。

『ザ・トラベルナース』 中井貴一さん&岡田将生さん

Season2ということで、二人の掛け合いも慣れた感じで見ていられます。中井貴一さんの落ち着いた立ち振る舞いも、熟年男性だからこそ出せる雰囲気。
いぶし銀のような存在感が光っているし、だからこそ、岡田将生さん演じる那須田の生意気さが対照的でいいコントラストになっています。

『ライオンの隠れ家』柳楽優弥さん&坂東龍汰さん

柳楽優弥さんと坂東龍汰さんがすごくいいですね。ライオンの佐藤大空くんも加えた3人の関係性も、見ていて癒されます。
ストーリーとしては、6話ぐらいから愛生 (尾野真千子さん)の過去が明るみになりつつあるのですが、「サスペンス」の観点で見ると、やや緊迫感が弱くなって「あれ?」という肩すかし感が⋯。

前半戦は謎が多くサスペンス感も大いにあったのだけど、愛生の夫(向井理さん)のDVから逃げるために母子の偽装死を企てていたということに釈然としない。

それだったら偽装死という大きなリスクを伴う行動に走るより、単に弟である洸人(柳楽優弥さん)に助けを求めるかシェルターに逃げればよくないか?
そこはあえて物語を膨らませてサスペンスっぽく見せてるようにも思いました。
それだったら無理に謎を引っばらずにヒューマンドラマを軸にしてもよかったのかな、とも。

なんか、蓋を開けたらそんなに複雑な話でもなく、ちょっと気持ちが下がったけれど、あの3人の演技が好きなので最後まで観ようと思います!

『3000万』安達祐実さん&青木崇高さん
追い込まれていく夫婦の姿にとにかく引き付けられます。それにしてもどんどん変な方向に話が転がっていき、それまで脅されていた詐欺組織の悪い奴と組んで、正体の分からないさらに悪い奴(トップ)を潰そうと計画を練る、祐子(安達祐実さん)のリーダーシップには感服。

いよいよ23日(土)で最終話。仕方ないとはいえ犯罪に加担してしまった夫婦の結末は⋯。本当にドキドキしっぱなしの作品です。

   ◇   ◇

『モンスター』は、趣里さんとジェシーさんがとりあえずバディなのでしょうけど、存在感が8:2もしく は9:1ほどの差がついている印象。

『わたしの宝物』も、松本若菜さんメインで、脇を田中圭さんと深澤辰哉さんが固める感じ(演技面で深澤さんが不評のようですが···)、『潜入兄妹』 の竜星涼さん&八木莉可子さんもどちらかというと竜星涼さんがメインかな。
『無能の鷹』は鷹野ツメ子演じる菜々緒さん一強って感じですね。周りのキャラもすごく強めですが。

バディもの、W主演ものは、そのバランスやそれぞれの人物像、コントラストが重要な気がします。 

これからもまたいろんな共演を見てみたいな~。

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