ドラマ感想『ライオンの隠れ家』
『ライオンの隠れ家』金曜10時(TBS)
脚本:徳尾浩司、一戸慶乃
出演:柳楽優弥、坂東龍汰、佐藤大空、齋藤飛鳥、ほか(敬称略)
キャスト的には派手とか豪華とかではないけれど、妙に安心感のある配役。
齋藤飛鳥さんも目立ちすぎない程度で、男性多めのキャストの中にさりげない華を添えていていい感じです。
柳楽優弥さん、坂東龍汰さんという演技では評価の高い2人が兄弟役なので、不自然さもなくストーリーに集中できました。
坂東さんもこれまでいろんな役をこなしてきましたが、今回は自閉スペクトラム症という難しい役(小森美路人役)にも関わらず上手かったですね。
しぐさとか表情とか目付きとか話し口調とか、ずいぶん研究されたのではないでしょうか。
2018年のドラマ『グッド・ドクター』でも山﨑賢人さんが自閉症の小児科医を演じていて、その時も上手いなぁと思ったけど、坂東さんもなかなか。
役になりきっていると、その俳優さんに見えなくなってしまうところがプロですね。
『ライオンの隠れ家』でも、美路人は俳優の坂東さんとは別人に見えるし、『グッド・ドクター』の山﨑賢人さんもそう。
ちなみに、これが木村拓哉さんだと何の役をやっても木村拓哉さんにしか見えないんですよね⋯。
ライオンくん役の佐藤大空さんも可愛い。
ストーリー的には、単に全く知らない、血縁関係にもない子供が突然やってくるのは現実的にはありえないけど、主人公・小森洸人(柳楽優弥さん)の異母姉弟の姉・愛生(尾野真千子さん)の子供だとしたら(まだ推測の域)、ありえなくもないわけで。
ここらへんはまだ初回ではハッキリしなかったところなので、次回以降に判明しそう。
最初のほうでキャスト的にあまり派手とか豪華ではないけど⋯と書きましたが、実は尾野真千子さん、桜井ユキさん、向井理さん、岡山天音さん、柿澤勇人さん、でんでんさん、など、有名&実力者の俳優さんが揃っているんですよね。
そこに、齋藤飛鳥さんや岡崎体育さんやお笑い(男性ブランコ)の平井まさあきさんなど、少し異色の人たちが加わっているけど全然浮いたりしてなくて、むしろ見た目で個性強めの人を出すことでドラマとしてバランスがとれているように思います。
柳楽優弥さんは目力があるので、怖い役やアブナイ人の役も似合いますが、こういう穏やかで優しい役もいいですね。
穏やかでかつ不思議な出来事からスタートした初回でしたが、サイトではヒューマンサスペンスとあるので、この先サスペンス要素も色濃くなっていくのでしょうか。
これも見続けたいなと思ったドラマでした。
続々始まっている秋ドラマ。これまで見た分ではどれもまずまず面白いといった印象です。