ドラマ感想いろいろ
季節の変わり目だからか、ちょっと風邪気味です。週末は休息をとることにします。
とはいいつつも、ドラマは継続して見ています。別に見るのに体力使うわけじゃないしね。
いつもの如く簡単なドラマ感想を。
『放課後カルテ』土曜夜9時(日テレ)
原作:日生マユ『放課後カルテ』(コミック)
脚本:ひかわかよ
出演:松下洸平、森川葵、ホラン千秋 ほか
ネットでも話題になっていましたが、松下洸平さんといえば、これまで「優しい」「ゆるい」「おっとり」「フワフワした」「小声ささやき系」の役が多いイメージでしたが、今回は結構ぶっきらぼうな医師役。
ドラマのタイトルなどを見てもどこか繊細な印象があったので、主役ももれなく繊細で優しい口調で話す保健室の先生かと思いきや。いい風に予想を覆されました。
松下洸平さんの別の一面が見られそうです。
『ザ・トラベルナース』木曜夜9時(テレビ朝日)
脚本:中園ミホ、香坂隆史
出演:岡田将生、中井貴一、山崎育三郎 ほか
トラベルナース・那須田歩(岡田将生さん)とスーパーナース・久鬼静(中井貴一さん)との掛け合いがテンポよい。
前シリーズから継続は、寺島しのぶさん、安達祐実さん、野呂佳代さん、池谷のぶえさん、浅田美代子さん。
新たに西東京総合病院の病院長で薬師丸卓(山崎育三郎さん)。
山崎育三郎さんはちょっと嫌な役??
脚本が同じだからか『ドクターX』を思わせる、紋切り型のドラマっぽいドラマです。
『わたしの宝物』木曜夜10時(フジテレビ)
脚本:市川貴幸
出演:松本若菜、田中圭、深澤辰哉 ほか
神崎美羽(松本若菜さん)と神崎宏樹(田中圭さん)が夫婦、冬月稜(深澤辰哉さん=SnowMan)は美羽の年下の幼なじみ。
1話目はストーリーの進みが早すぎて、衝撃な展開に視聴者をザワつかせたいだけなのかなと思うほど粗い作りに感じました。
なにより、なぜに深澤辰哉さんだったのかなと。松本若菜さんとも釣り合わないし…。
これまで他の作品で十分実績を積んだ俳優がこういう主要な役をするのは分かりますが、アイドルグループの一人でしかもそれほど高評価であることはあまり聞かない(私が知らないだけ?)わりに重要な役どころとは…。なぜに??
芸能事務所とテレビ局(制作側)の諸般の都合とか、忖度がやはりあるのでは?と思われても仕方がないキャスティング。
それこそ、年下の幼なじみ・冬月稜役は松下洸平さんあたりがふさわしいですよね。
松下さんはもう主役級のメジャー俳優になっちゃったのでパワーバランス的に難しいのでしょうけど。
ストーリー展開も一部のキャスティングも不自然さが勝った印象でした。
ドロドロした衝撃の展開で視聴者が沸き立つのを狙っているのでしょうけど。
NHKドラマの過去作品『燕は戻ってこない』と若干共通点もないことはないですが(子供が欲しい妻、夫の子供ではない妊娠)、段違いで『燕は~』の方がセンセーショナルで登場人物の心理描写がしっかりしていました。
アイドルを起用している点で、観る意欲が落ちてしまったし…。
それにしても田中圭さんはこういう、ちょっとゲスな役も上手いですよね。
『3000万』土曜夜10時(NHK)
脚本:弥重早希子、名嘉友美、山口智之、松井周、from WDRプロジェクト
出演:安達祐実、青木崇高、野添義弘、愛希れいか ほか
身の回りではありえない話っぽいけど、次から次へとストーリーが転がっていくので、スリル感を味わいながら楽しめます。
祐子(安達祐実さん)と義光(青木崇高さん)夫婦がオロオロ、ヒヤヒヤするたびに、
「出来心とはいえ、早く3000万返したほうがいいんじゃない?」
「ほら、今のタイミングで正直に申し出なさいよ!」
と、それを見ているこっち側(視聴者)がヤキモキしてしまう。
かなりのニアミスで嘘が嘘を呼び、雪だるまのように秘密が膨らんでいく様子に目が離せません。
また、夫婦でもめるときの安達祐実さんの演技がすごくリアル。そういう夫婦の口論は、いかにもどこにでもありそうで共感ポイント。
なかなか面白いドラマです。
◇ ◇
あとは『全領域異常解決室』は意外に面白いなと思いました。神隠しや狐憑きなど、超常現象を実際の古代の資料(今昔物語など)を元に解説を入れたりするのも説得力があるし、一方で科学的に解明・証明しているところも妙にスッキリする。
科学的な部分と非科学的な部分とが混じりあって、物語が1つの謎に向かって進んでいくといったところでしょうか。
藤原竜也さんがやはりこういう奇妙な役にハマっているのと、広瀬アリスさんもちょうどいい感じ?
最初は2人の組み合わせが見慣れない印象で違和感がありましたが、意外にもしっくりきている。
広瀬アリスさんは最近恋愛系のドラマが多かったですが、やはり彼女だったらこういう職もののドラマで、明るめの役が似合うような気がしました。
◇ ◇
NHK朝ドラの『おむすび』は、あまり雲行きがよくない雰囲気ですね。ギャル編がウケていないのか、ストーリーなのか、人物像や関係性がしっくりきていないのか…。
一応好意的に見ているつもりですが、それでも何か盛り上がりや共感性などに欠けるような。
結役の橋本環奈さんは、いいとは思いますが、ヒロインとしてはなんだか共感しづらいキャラクター?
根本ノンジさんの脚本で『ハコヅメ』や『パリピ孔明』で登場した永野芽郁さんや上白石萌歌さんはすごくキャラが可愛く描けていました。
永野芽郁さんや上白石萌歌さんのようなふんわりしたイメージの女の子のよさを引き出すのはいいかもしれませんが、橋本環奈さんはシャキシャキ系で、顔立ちと違って男勝り感があるイメージだからなのか?
同じ根本ノンジさん脚本の『無能の鷹』では、キリッとした菜々緒さんが生かされているので、ふんわりとしたキャラクターというか天然系のキャラ描写が上手いのか??
ただ、いずれにしても原作が漫画でしたけど。
話を戻して、ヒロイン・結に共感しづらい点ですが、たとえばドラマ中で同じクラスのギャル友達リサポン(田村芽実さん)に強い口調で言い返す時は本当に強い感じで、喧嘩売っとんのか?というほどトゲがあり、結の態度がよくない。
「友達にそういう態度はよくないよ」と忠告したいくらい。リサポンも結にあんな風に塩対応されてよく腹が立たないなと。ある意味『ちむどんどん』のヒロインにも共通するような可愛げのなさが要因??
なんだか今のところ、結のキャラクターが元気なのか暗いのか、ユーモアとシリアスのバランスがしっくりきていない、つかみどころがわかりにくい印象。
神戸での過去の出来事も、結の家族の過去も具体的に描かれて今にたどり着いたわけでなく、すべて回想シーンなので他人事のように感じるわけで…。
オリジナル脚本となると原作ありの作品とは勝手が違うのでしょうかね。
◇ ◇
私はドラマは見るだけの側なので、制作する人々の苦労や工夫は分かりませんが、ストーリーや脚本や演出、そのた諸々の要素を網羅させて面白い作品を作るって難しいのでしょうね。
…と、無理やりフォローしつつ締めくくるのでした。
早く風邪なおそ。