【連載】三宅島産レモンを使ってみようシリーズ 第4回「みんなのレモン料理紹介(後編)」
※本投稿はシリーズものとなっております。詳しくは第0回をご覧ください。
(https://note.com/miyakesangyo/n/n98f1cf706fd0)
こんにちは、三宅支庁産業課です。
第3回では、三宅支庁の皆様に作っていただいた三宅島産レモンを使った料理についてご紹介いただきました。今回はその後編となります。
このシリーズを作成している間に、季節は移ろい、新年度を迎えてしまいました。レモンの旬は過ぎてしまいましたが、今年度の出荷に備え、この冬の食卓に並ぶ料理の参考にしてください。
その1:レモン×塩×パスタ
レモンと相性が良く、かつ簡単手軽に作れるパスタは、1人暮らしにも世帯向けにもおすすめの調理方法です。三宅島では島海苔、島トウガラシ、ニンニクはほぼ通年入手出来て、冬は葉物野菜、春にはキャベツや新玉ねぎ、夏にはピーマン、ナスなどの夏野菜が直売所に並ぶので、様々なバリエーションを楽しむことができます。
オーソドックスなペペロンチーノに、島海苔とレモンを加えました。ニンニクとトウガラシの香りに加えて、島海苔の香ばしい香りと風味、レモンの刺激的な酸味が加わってとてもおいしかったです。
商店で見つけたホタルイカで作ったパスタに、レモンをさっとかけていただきました。今回はホタルイカで作りましたが、三宅では春~初夏にかけてアカイカが釣れます。アカイカは冷凍貯蔵が効く(冷凍しても味が落ちない)ので、こちらを使ってみるのもお勧めです。
三宅島で採れた島トウガラシ、島ニンニク、アシタバ、レモンを使ったパスタです。見切れている緑色は、ただアシタバの茎を茹でた付け合わせなので気にしないでください。
材料:
・パスタ1人前
・塩
・島ニンニク1かけ(普通のニンニクでも可)
・島トウガラシ2個(今回は中辛なので、辛い物が苦手な方は1個~半分にするとGOOD)
・アシタバ1~2本
・胡椒
・レモン
・ツナ缶(オイル、ノンオイルどちらでもOK)
作り方:
①2Lの水に大さじ3杯の塩を入れて、沸騰させたのちにパスタを茹でます。
②茹でている傍ら、フライパンを用意し、島ニンニク1かけ、島トウガラシ2個、アシタバの茎(少量)を細かく切って、オリーブオイルで炒めます。ニンニクとトウガラシの量はお好みで調整してください。
③ニンニクとトウガラシの香りが漂ってきたら、ツナ缶(ノンオイルの場合を水を切る)、アシタバの葉の部分をフライパンに投入し、アシタバがしんなりするまで炒めます。
④このあたりでパスタが茹で上がるので、茹で上がったパスタとゆで汁をお玉に1杯分、フライパンに投入し、具材とよく混ぜながら塩を適量加えます。ゆで汁がかなり塩分多いので、塩を加える際は必ず味見をしながら、少しずつ加え入れてください。
⑤ゆで汁が蒸発したら火を止めてさらに盛り付け、上から胡椒を適量振ります。最後にレモンを上から絞ったら完成です。この時、皮目を下にして絞ることに、皮に含まれる香り成分がレモン果汁と一緒に抽出され、香りが際立ちます。
その2:加熱調理のアクセントに!
焼き魚等加熱調理のアクセントにレモンはぴったりです。少ない果汁でフレッシュな酸味と香りを出せるので、果汁をかけすぎて料理がシャバシャバしてしまうのも防ぐことができます。
また、今回のレモンは防腐剤等使用しておらず、皮ごと使えるので、炒めたり煮たりとレモンを丸ごと調理しても安心です。
キノコ、豚肉、白菜、ネギ、春菊の鍋をひと煮立ちさせた後、輪切りにしたレモンを投入してさらにひと煮立ちさせました。加熱したにもかかわらずレモンの香りがよく残っていて、さっぱりとしていてお酒が進むなあと思っていたら、いつの間にかお酒も鍋もなくなっていました。
ちなみに、レモン鍋を作った方はもう一人いらっしゃって、そちらはつみれの入った鶏白湯ベースのお鍋を作っていました。めちゃくちゃおいしそうです。
ハーブで香り付けしたバターで焼いたタラに、レモンをひと絞り。
市場にはあまり出回らない「ムロアジ」を使って、レモンバター焼きを作りました。キノコとミニトマトで倍増された旨味と、ムロアジのしっとりしたとした舌ざわり。爽やかなレモンと一緒に火を通すことで、濃厚なのにしつこくない、上品なお味に仕上がりました。
とても味がしっかりしたレモンでした。蒸し焼きやソテーにすると風味が飛んでしまうことが多く、最後に少し調味料を足したりするのですが、今回のレモンは酸味がしっかり残っていたので、何も足さずともおいしくいただけました。
今回は、三宅支庁の皆様から提供いただいた三宅島産レモンを使ったパスタと加熱調理をご紹介しました。今回にて、三宅島産レモンを使ってみようシリーズは最終回となります。
レモンは加工用出荷にも大きな需要があり、三宅島でも生産量が増えてくれば、酒類・清涼飲料、菓子類の加工原料として島外出荷も盛んになると予想されています。一方で、島で作った農産物を島内で活用する、ということも、地域の経済振興を考える上では大切なことだと私は考えています。
将来、島内の商店や内地のスーパーに三宅島のレモンが出荷されたときにはぜひ手に取っていただき、レモンハイ、レモンチューハイとしていただく以外にも、今回紹介した様々なレモン料理にチャレンジしてみることで、いつもの食卓に爽やかな逸品を提供しつつ、国産レモンの消費拡大に貢献してみてはいかがでしょうか!