#171 日本の学校給食システムの凄さ
学校給食というのは、多くの国で提供されていて、戦後復興などをきっかけに子どもたちの教育環境向上の一環として始まっているところが多いです。
海外の国々の学校給食がどんな感じなのか、オーガニック政策との連動などと絡めた記事をマガジンとしてまとめていますので、よかったらご覧ください。
日本の学校給食のはじまり
詳細は別のnote記事で見ていただきたいのですが、諸説あるのですが、「1889(明治22)年、山形県鶴岡町(現・鶴岡市)の大督寺というお寺の中に建てられた私立忠愛小学校で、生活が苦しい家庭の子どもに無償で昼食を用意したことが、日本における学校給食の起源とされています。その昼食は、大督寺の僧侶が一軒一軒家を回り、その家々でお経を唱えることでいただいたお米やお金で用意したものでした。」と言われています。
昭和に入り、「子ども」というのが「労働力」ではなく、社会維持のために「投資し育てるアセット」という存在に移行していく時期に、学校教育を受けさせる動機付けとして国が導入し推進してきたという経緯があります。
戦後、学校給食はどんどん充実していきます。
戦後復興事業としての学校給食は、アメリカの小麦や脱脂粉乳を使って、日本の子どもたちの体力向上を図るということが、大きな目的だったのですよね。これがアメリカの策略だという方もいるようですが、当時の農水省、文科省、衛生局などが多くの調査や議論をアメリカと交わしながら進めている様子が資料を見てもわかるので、とにかく子どもたちが健やかに育つ教育環境を整えたい、という気持ちだったと思います。
「日本の食生活全集」
X(元Twitter)で、「日本の食生活全集」というのが好きで、フォローしているのですが、昔の食事を再現した写真を毎日のようにアップしています。いろんな地域の普段の季節感ある食事を再現していて、圧倒的に農業をやっている家庭の食事が多いのです。出典は全国300地点、5000人の話者からの聞き書きをもとにしたものらしいのですが、なので、お殿様の食事ではなく、普通の人々の食事なわけです。メニューの写真の横にはどんな日にこのメニューを食したのかを説明してあるので、ぜひ一度、ご覧になってみてください。
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