不良が出た時に褒める (vol 099)
褒めて育てる
最近では、子供も大人も、褒めて育てるのが通説になってきています。
ダメ出しで鍛えられ、鍛えてきた、昭和~平成のおじさん世代としては対応を難しく感じることも少なくありません。しかし、それが求められているのであれば対応するのが得策でしょう。結果を出すのが目的です。
褒めて育てることは不得手でも、感謝の気持ちを表明する、と少し視点や態度を変えれば、世界中のどこでも受け入れられる行動だと言えるでしょう。
反論する人は少ないはずです。
と言いつつ、品質問題が発生した時には、感謝する行動を忘れてしまって、
火事場対応になってしまうのが人間の悲しい性です。
生産現場で不良を見つけた
もちろん原因と対策が大切です。お客様に迷惑を変える訳にはいきません。
それでも、まずは問題を見つけてくれた人の感受性を褒めて、感謝すること。
このことが会社全体の文化、品質に対する意識を高めます。
人にとっても、会社にとっても、将来に向けてより重要なことなんだ、
このことを共有できるように、拠点長として訴えていきたいものです。
「第一発見者が犯人」であることも結構あります。
それでも、「発見して知らせてくれたこと」には感謝したいと思います。
Acknowledge the problem finder.
Last night, one of our TMs found a quality problem that might be a functional failure. I appreciate for the finding and saving our company.
When we find a quality problem, we tend to focus on the process that caused the trouble, the root cause of the defect, and the operator who made the defect. I cannot deny that tendency.
Still, at today's morning meeting, I suggested that we praise the finder and thank the person.
By praising the finder of defects, I believe the finder will be recognized by TMs around, increased sensitivity to detect will be encouraged, and the quality awareness of the entire company will be improved.
Let's make a company that spreads positive thinking, starting from acknowledge and appreciation.
問題発見者をほめる
昨夜、機能不良となる品質問題をひとりのTMが見つけてくれました。
品質問題を発見したとき、どうしてもトラブルを起こした工程、不良発生の原因、不良を作った時の作業者、にばかり目が向きがちです。
わたしにもその傾向があることは否定できません。
それでも朝礼で、発見者をほめよう、発見者に感謝しよう、と提案しました。
不良の発見者をほめることで、
不良発見者が周りに認められるようになり、
問題を発見するための感受性が上がり、
会社全体の品質意識も高まるのではないかと思います。
褒める、感謝することを起点に、ポジティブな考えが広がる会社にしましょう。
問題発生させた人を「叱る」ことは必要ですが、「非難、叱責」と受け止められて、逆効果になるリスクも否定できません。
私たちのゴールは品質感受性を高めることです。
それならいっそ、問題を明らかにしてくれたことに感謝して、感受性を維持しながら対策を考え進めてもいいのではないでしょうか?
ここまで読んでいただき、「甘い!」と腹を立てる方もおられるでしょう。
まずは、読んで頂いたことに感謝します。