デサント

ランニングシューズ市場を見るたびに抱く一つの違和感とシューズに秘めた想い

陸上競技を始めた中学1年生の頃。

初めて買ってもらったランニングシューズはミズノの白いシューズでした。人工合皮とメッシュでできたシューズのアッパー部分は今とは比べものにならないくらい頑丈でズッシリとした代物。でも、初めてランニング専用のシューズを買ってもらったあの高揚感は今でもよく覚えています。

ランナーにとってシューズは大事な相棒。そういった相棒が時に自分を助け、時に守ってくれます。いつしかソールは擦り切れアッパーは破れ、やがて役目を終える。使い込めば使い込むほど、長い付き合いにはならないものですが、シューズのことを思い出すとそれにまつわる当時の様々思い出が蘇ってきます。

シューズへの思い入れが強すぎますね(苦笑)最たるものはこれ。自分だけでなく、父の想いもこのとき受け取りました。



高価なものなので頻繁に買い換えることなんてできず、貧乏性の自分にとっては買い換えるかどうかは一大事。ただ、新しいシューズに足を入れた瞬間のワクワク感はいくつになっても感じますよね。僕はシューズに対してそんな愛着をいつも持っています。


◼︎デサントがランニングシューズ業界に参入!?

そんなシューズ愛溢れる(と自称する)自分ですが、今回デサントが新しく発表するシューズのプレスリリースに行ってきました。どういうシューズなのか、ワクワクしていきましたが、会場に並べられていたシューズを見てびっくり

「見慣れた?懐かしい?感じがする!!」

今ほどシューズが華美じゃなかった時代は、単色無地がベースでそれにロゴマークがついただけのシューズがよく販売されていました。ずっと好んで履いていたソーティージャパンなんかもそんな感じ。白地に赤のアシックスラインだけというシンプルなデザインでしたしね。時代が進んでもそこは変わらず貫いていました。

今回のデサントのシューズもそんな時代を想起させるようなところがあり、それが初見の「見慣れた」とか「懐かしい」といった感情につながったのだと思います。

そして、シューズを見て思った事がもう一つ。どのメーカーにもある「アレ」がないんです。

そう、メーカーを象徴するロゴラインやロゴマークがデサントのシューズにはありませんでした。パッと見ただけじゃどこのメーカーか分からない。それも驚きに拍車をかける形になっていました。

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◼︎どんなシューズだったのか?

細かいことはRUNNING CLINICの記事に書いたのでそちらをご覧ください。

メーカーの言葉を借りるならシューズの「ど真ん中」を貫こうとしているシューズという表現がぴったり。履いた時に足に馴染み、足で地面を蹴った力がきちんと伝わるシューズです。それこそ、ランニングシューズに本来求められる機能でしょうね。

ただ、デサントのシューズだけが良いというつもりもなく、それぞれ特徴があって、それをちゃんと知ることが大事だと思っています。

アスファルトやオフロードなど走る環境は様々。距離やスピードも当然違うので、時と場合によって基本的な機能以上に求められる(あったほうが良い)ものがあるので、それが各メーカーの特徴であり、それらを上手に使い分けるのが最も賢いのかもしれません。

ただ、機能があまりにも強調されると、自分の身体能力や体の特徴を無視して”華やかなシューズ”を選んでしまいがちなので、その辺りの正しい選択はできるようになった方がいいなと思っています。


◼︎ランニングシューズはどうあるべきか

最近のランニングシューズ市場はとても賑やかですね。

でもその状況にずっと違和感がありました。少しひねくれた見方になりますが、これだけ賑やかになるとシューズの方が目立って「シューズのためにランナーがいる」という状況になっているのではないかと思うことがたまにあるんですよね。

どのシューズがいいかは十人十色。もちろん最低限の機能性があることは大前提ですが、各社の違いは特徴であって優劣ではないのですよね。履かずに批判や評価はできません。そして、好きなシューズを自分の好みで履く。それが「ランナーのためにシューズがある」という本来あるべき形ではないでしょうか。

賢いランナー&消費者でありたいものです。

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宮川 浩太@RUNNING CLINIC院長
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