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5年後、10年後、どういったデザイナーになっていたいですか?  の答えにたどり着くまでやったこと

24卒デザイナー就活中の宮地です。インターンシップの面接や本選考でよく聞かれる

「5年後、10年後、どういったデザイナーになっていたいですか? 」

この質問!!みんなが苦手なやつ!!
聞かれるたびにどう答えればいいのかとても悩みました。今日はこの質問に自分がどうやって答えにたどり着いたのかをお話しようと思います。


質問をされる理由

初めて聞かれた時は正直こう思う人もいるんじゃないかなと思います。

何がやりたいかなんて実際やってみないと分からないし、変わるかもしれないじゃん!! 

こんなことは、社会で活躍されている先輩デザイナーの方々は重々承知しているはず、ではなぜそういった質問がされるのか、就活系のメディアの記事や自分で軽く考えてみたところから何点か書き出してみます。

1. 目的意識があるかの確認

人はなんとなく生きていると全然成長しません。自分も、絶対にデザイナーになる!!と決めた高校3年生の夏以降、それまでなんとなく生きていた人生が、急に自分事化してこれまでの何倍もの速さで成長していることを実感しました。

つまり、自分はこんなデザイナーになりたい!という強い理想像がある人は成長速度も速いことを企業は理解して質問していると思います。

ただ、学生は社会のことをほとんど知らないので自力でこの質問に答えようとすると、言い方は悪いですが以下のような誰にでも言えてしまう答えになってしまうことが多くなります。

「社会を良くするデザイナーになりたい」
「みんなが使っていてるサービスを作るデザイナーになりたい」
「誰かを笑顔にするデザイナーになりたい」

2. 今、社会で何が求められているかを客観的に理解しているか

就活系メディアに書いてあった文言です。自分のスキルセットを社会が必要としている方向に持っていける人の方が、企業としては雇い続けるメリットがあるみたいですね。そりゃそう。

極端な例
「Flashを極めて、ユーザーが感動するWEBサイトをつくりたい!」というビジョンを持っている人は少し前の時代で重宝されたかもしれないですが、今は必要とされていません

今活躍しているベテランWEBデザイナーの方々に昔はFlashを作っていた人もいます。時代の流れが速い今、時代に合わせてスキルセットを変化することができる人が求められています。


3. シンプルに何がやりたいかの確認 ミスマッチを防ぐため

やりたいことと、企業のやって欲しいことが違ったら困ります。
例えば、ある事業会社では

企画・戦略の部分から表層のデザインまで一貫して行うデザイナー

を必要としているとします。そこに、ある学生が

「表層のデザインを極めて、人の心を動かすアートディレクターになりたいです!」

こんなビジョンを持っていたとすると明らかにミスマッチになるので、そういったことを防止する目的です。


どう答えるべきか

上記に挙げた理由をまとめると、質問の意図は

未来がみれる人間かどうか

を確認するため。名著「ビジョナリーカンパニー」 においても未来志向の重要性が説かれているので、”人”にも当然当てはまります。

では、1番目の理由で挙げた、誰にでも言えてしまう答えを避けるにはどう考えるべきか。正解は面接官の気を引くユニークな答えでも、ぶっ飛んだ答えでもありません。

55年後、10年後を考える上で重要なのは、その先に何を見据えているか。
つまり、なりたい姿を具体的にイメージできているかです。

じゃあなりたい姿ってどう見つけるんだよ!

と思うかもしれません。ここで自分語りも含めて自分がどういったプロセスを得てなりたい姿を見つけていったのかを書きます。


なりたい姿を見つけるまで

3年生6月初旬 サマーインターンがあることを知る

それまで就活は3年生の後半からだろ〜とみくびっていたため、めっちゃ焦る。

3年生6月 初めてのサマーインターン 大手インターネット広告会社

エントリーシート
Q. あなたが人生において成し遂げたいことを教えてください

A. 「最高のチームと最高のモノづくりをしたい」 

ここで初めてなりたい姿ってなんだ…?と考え始める 
自己分析という言葉すらよく分かっていなかったので、面接でしどろもどろになり落選。


3年生7月 サマーインターン面接 大手事業会社

Q. 5年後、10年後はどんなデザイナーになりたいですか?

A. 「5年でデザインマネージャーになりたい」

Q. ではマネージャーになるためにはどんな能力が必要ですか?
A. (考えてなかった)えっと… 圧倒的なスキルと、コミュニケーション能力だと… 思います。

自己分析が何かが分かってきて、自分でちょっとずつやってみるも分析が甘く、しっかりと答えられずに落選。


3年生8月 サマーインターン面接 大手事業会社

Q. 5年後、10年後はどんなデザイナーになりたいですか?

A.「5年で人から尊敬されるデザインマネージャーになりたい」

この頃になるとちょっとずつ自己分析が進んで、話が弾んでなんとか合格をもらう。

面接後にもうちょっと具体的なビジョンの方が良いとフィードバック。

例えば、最初はUIデザインやWEBデザインを集中的に勉強。そこからマネージャーやビジネスの視点を持ってサービス作りにも関わりたい、など

この段階でちゃんとビジョンを描かないとダメだ!!と気づく(遅い)


3年生10月 インターン先の事業会社で社員さんにやりたいことについて相談しまくる

なりたい姿ってどうやって見つけたんだろう・・・と疑問に思い、長期インターンに行っていた会社でとにかくたくさんのデザイナーさんからお話を聞きました。

そこで集まった、先輩デザイナーさんにもらった言葉がこちら

・仕事に慣れていくうちにどんどんやりたいことができていったから最初はやりたいことなんてなくて大丈夫
 →だが目的意識は必要。この場合はやりたいことを探すために色々チャレンジした。

・すぐに達成できることを目標にしていると、(ゲームのイラストを描くなど)それが達成できたら何のために働いているか分からなくなった。目標を大きく持とうと思った。

・最初はUXデザインをやりたくて入社したけど、何もできない(基本的なデザイン)ことに気づいて、最初の数年で基礎スキルを身につける。その後やりたかったUXデザインに携わる。 今は社内のUXデザインの第一人者になることが目標。目標の逆算思考が大事。

・社内にいると、聞いた方が早いこともある。けれど一度自分で考えてみる癖をつけてみよう。自分で悩んで検証したこと自体は間違いじゃない
自分が考えた最善と思う手段をとってみよう

・最初はなんでもできるデザイナーになりたかった。ある時自分が得意じゃない分野は得意な人に任せた方が良いことに気づく。自分の得意分野で戦うことを決める。

得意な分野の見極め方は、「この分野は他人に負けたくない!」と、思ったこと


なりたい姿を見つける

たくさんのナレッジを集めて、抽象化して、自分なりにまとめて考えた結果、自分のなりたい姿がなんとなく見えてくる。それがこちら。

「社会に良い影響を与えるデザイナーになりたい」
(良い影響=人が苦しまない、社会的、経済的に豊か)

そのための手段(Mission)
いろんなことにチャレンジして、自分の強みを明確にしその分野のスペシャリストになる。
現時点での自分の強み
・「気持ちいい」と思ってもらえるデザイン → UI/UXデザイン
・信頼されるコミュニケーション能力 → マネジメント

具体的な道筋
最初の数年は、与えられた役割に専念したい。(希望はUIデザイン)
そこから重要な意思決定ができるマネージャーになり、新規事業や既存事業グロースに関わりたい。

その為に必要なマインド(Value)
・少しでも面白そうと思ったことはやってみる
・今、できることをする。できないことはしない。
・できるだけ失敗しないように考えて、失敗したら原因を考える。とにかく考える。


最後に

以上、長くなりましたが、自分がビジョンを考えるまでに至ったプロセスです。

インターンの面接に落ちることで自己分析の重要性が増していき、追い込まれた時に初めて、先輩デザイナーに直接聞くという行動をとっていきました。

なりたい姿を就活生自信で描くことはとても難しいと思っています。

僕なりの見つけ方は、とにかく人に聞く。先輩デザイナーがどんなキャリアを歩んだかを知る。に限ると感じました。

見つける手段は人それぞれで、正解はないと思います。そもそも見つけることが正しいかどうかも分かりません。ですが、この記事で伝えたかったことはこの二つです。

・問題にぶつからないとそもそも問題にすら気づかない

僕は幸運なことにサマーインターンの面接で大事なことに気づくきっかけをもらいましたが、本選考を始めてから気づく人もいて、対策できる期間が大きく変わってきます。問題解決能力を高めたいなら問題にぶつかりにいきましょう

・目的を大きくもつ

目的がないなら目的をもつことを目的にしましょう。デザイナーに関わらず生きていく上で明確な目的意識を持つことは人生の充実度に大きく関わります。何か一つでもいいので、一歩踏み出してみてください。


以上のことが分かれば、面接で僕みたいに苦労することは少なくなると思います。
まだ本選考は始めていないので、面接で評価されるかは分かりません。

ですが、悩んでいたことに対して自分なりの正解が出せたのでとても満足しています。

就活を乗り越えてきた先人たちにとっては当たり前のことだと思いますが、就活生にとって当たり前のことを当たり前に書くことは、自分の理解を深める(知識を知恵にする)うえでも非常に重要なことだと思います。
半分自己満足で書いてます。

約4000文字にもわたる拙い文章を最後まで読んでいただきありがとうございました😃 少しでも良いなと思ったらスキ!を押していただけると嬉しいです!


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