HALのグループ制作で失敗しないためにやるべきこと
こんにちは、デザイナー就活中の宮地です。今日は僕が現在通っているHAL大阪のグループ制作について話します。
HALではグループ制作がカリキュラムに導入されており、その難易度からコミュニケーションに苦労する学生が後を立ちません。そんな学生のためにグループ制作を少しでも上手くやる方法を考えてみました。
※僕が所属しているのはグラフィックデザイン学科のため、主にデザイン分野におけるグループ制作の話が多くなります。
HALの中で一番難しいのがグループ制作
まず学外の方に向けて、HALのグループ制作についての現状をお話します。何も経験がない学生なので、当たり前といえばそうなんですが、毎年グループ制作を通して何らかのトラブルが発生しています。例をいくつか挙げてみます
軽く上げてみてもキリがないんですが、ほとんどが人間関係です。その分学生の涙ぐましい努力でハイクオリティの作品が出来上がるので、制作が終わったらめっちゃ盛り上がります!
学校としても放置するわけではなく、トラブルが発生しても先生が間に入って対応したり、手厚くフォローがあるので失敗から学んで欲しいという思いが伝わってきます。
公式サイトにも教育システムの部分に以下のような記載があり、成長してほしいという思いから導入されていることがわかります。
目指したい業界のスキルを伸ばせばいい普段の課題と違って、コミュ力や協調性が求められるグループ制作は、人によっては一番難しいカリキュラムじゃないかなと思います。
あなたのチームがうまくいかない理由
では、なぜグループ制作がうまくいかないのでしょうか。グループ制作にあまりいい思い出がなかったと言っている学生何人かに、上手くいかなかった理由を聞いてみました。挙がってきた声がこちら。
かなり厳しい状況ですね。苦しい状況が伝わってきます。
上述の声から推論してみると、上手くいっていないチームはメンバー間で意思疎通が取りづらい状況、もしくは全部一人で制作しているのどちらかになるかなと思います。チームとしての機能を失っている状態ですね。リーダーが不在なので、目的もはっきりしにくいです。
すべてのパターンで共通している部分を抜き出して見るとこんな疑問が
他人のせいにしてない?
もちろんリーダーに立候補して自分で手を動かしながら管理業務、マネジメントまで担当することはとても大変なので、他人のせいにしたくなる気持ちは分かります。ただ、良いものづくりをするには他人への思いやりが一番重要だと僕は思っています。
成功しているチームの共通点
上の部分では、上手くいかなかったチームのことを書きましたが、逆に成功しているチームはどんな共通点があるのでしょうか。僕が見た中や、先生の話なども含めて書き出してみます。
これらの特徴が見られたチームは金賞や銀賞を取って、良い結果も出していました。こんなチームで制作してみたいですね。
これらの共通点は、
メンバーそれぞれが目的を持って制作している
ことになると思います。
どうなるのが理想なのか
課題解決のプロセスは、現状と理想のギャップから課題を生み出して、そこから解決していくので今の状況を洗い出してみましょう。軽く図にするとこんな感じ。
理想と現実のギャップ
この間を埋めるものを解決してみます。どうすべきか見えてきました。
チームを成功に導くのに大切なことはこれだけ。
全員が目的意識を持っている
これだけ見ると当たり前のことを言っているだけ。けれど、目的を説明することと、目的意識を持たせることは全然違います。
チームメンバー全員が何のためにやっているかを明確にしてあげるだけでグループ制作は必ずいい方向へ向かいます。
やるべきこと3つ!!
全員が目的意識を持っている状態を作り出すにはどうすべきなのか。重要なポイントを3つぐらいにまとめてみました。
1. ありがとうを伝える
今日一番伝えたかったことです。ここまで読んでくださった方、ありがとうございます。
チームリーダーはその業務の多さゆえに忘れてしまいがちですが、チームメンバーも同じぐらい日常の大切な時間を使って制作に励んでくれています。まずはそのことに感謝しましょう。
「ありがとう」
この一言で人間はめっちゃ頑張れます。
想像してみてください。あなたが前日遅くまで作業して考えたデザイン案3つをリーダーに見せにいった時、こんなことを言われます。
「う〜ん、ちょっと思ってたのと違うかな〜」
どんなに優しい人でもちょっとムカつきません?あんなに頑張ったのに!!ってなりますよね。
「遅くまで頑張ってくれてありがとう!」
この一言が最初に来るだけで、かなり印象が変わってくると思います。リーダーはいつも自分のことを大切に思ってくれるから、チームのためにもっと頑張ろうと思ってもらえる人も出てくるかもしれません。
ある調査でも、恋人から言われて嬉しい言葉ランキング1位に輝いているほど感謝の言葉のパワーは甚大です。
2. 常に目的を意識する
チームが発足して一番にやるべきことは、この制作の目的は何なのか、どうなることがゴールなのかを決めることです。
先生が授業の始めに話す、「この授業の目的」じゃダメです。自分の言葉で言語化しましょう。大事なのは自分事化することなので、できれば複数人で議論できるともっといいと思います。
僕が実際にキックオフミーティングの時に掲げた目標がこちら。
目的
人と力を合わせて自分達で作る
目標
最後にこのチームでよかったと全員が思えること
一人で作るんじゃなく、チームで作ることを意識して動いた結果、いくつか失敗はありましたが、納得のいく成果で制作を終えることができました。
一番良かった点は、自分の言葉で目標にしたことです。考えた量がそのまま思いに繋がって強い目的意識に繋がったと思います。
このように、何か決め事をした際も目的・背景を話すことで理解を得やすいように工夫したことで上手くいった事例がいくつかあります。
3. 情報をオープンにする
進捗管理の見える化とも言われます。チームメンバーは自分が今プロジェクトのどの地点にいるかをとても気にしています。全体像が把握できないと、自分のやっている作業の目的が見えてこないからです。
僕のチームでは議事録やガントチャートを使って誰でも今どんな状況かを確認できるように務めていました。
終わりに
以上、僕が学校でグループ制作を経験して得た気づきや先輩のお話から、グループ制作でやるべきことを考えてみました。
僕自身も本格的にグループ制作が始まる前、先輩にアドバイスを聞いてどんな条件でチームが上手くいかないのかの情報を徹底的に集めました。
その時は、過去の失敗を元にとりあえず成功しそうなものをやってみるという気持ちで色々やってました。ですが、どれだけ対策を施しても上手くいかないことや失敗したこともありました。
失敗は成功のもとという言葉がありますが、僕がこの経験から言えるのは、
できることを全てやった失敗は成功のもと
という言葉が適切だと思います。失敗しないようにたくさん考えて行動すると、失敗した時にもたくさん考えます。そこから改善を重ねて成功に近づけることができる人が、仕事でも成果を出すことができるんじゃないかなと思っています
僕はまだ就活中の身ですが、このマインドを大切にして仕事に挑んでいきたいと思います。よかったら真似してみてください。
最後になりましたが、毎年本当に多くの学生がグループ制作で苦労するので、この記事が少しでも多くの悩む学生に届くことを祈っています。