「グルテンフリー」は万能か問題~健康にどんな影響があるのか~
小麦粉に含まれる「グルテン」は、食べ過ぎにより健康被害があるとされています。このnoteでも、たびたびグルテンによって考えられる病気について紹介してきました。
最近では、グルテンを含まない「グルテンフリー食品」「グルテンフリーダイエット」等が注目されています。世界トップのテニスプレーヤーであるノバク・ジョコビッチ選手も、自分の本でグルテンフリー食で体調が良くなったと書き、話題になりました。
いいことづくめに感じられるグルテンフリー食ですが、実は万人に対して最高の食事ではないのかも?という意見も出ているのをご存じでしょうか。今回は、そんなグルテンフリーの効果効能、あるいは健康へのリスクについて紹介したいと思います。
(1)グルテンフリー食の特徴
これまでの記事でも紹介しましたが、グルテンの摂取によって体調不良を訴える方が、特に欧米で増えています。日本人でも、非常にレアケースですがグルテン不耐症を持つ方もいます。前回紹介したセリアック病等で悩んでいる方々に対して、食事療法として取り入れられるようになったのが「グルテンフリー食」です。
グルテンフリー食の特徴は、その名前の通り「グルテンを含まない食事」です。グルテンが多く含まれている食品は、パンやケーキ、ピザやパスタ、お菓子等が該当します。これらを食べないようにするわけですね。
最近では、グルテンフリー食に関する国際団体であるGFCO(Gluten-Free Certification Organization)が発行する「グルテンフリー認証マーク」の食品も増えています。例えば、お米を使ったビーフン、ライスパスタ、はるさめ、パン等です。
こうした食品を、市販されているグルテンを含む食品の代わりとして食べることで、グルテンによる健康リスクを軽減することができるとされています。
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Nutrition Special Magazine
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