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萩尾望都 (バルバラ異界)

(「月刊flowers」2002年9月号~2005年8月号掲載)
近未来SF。

これは思ったより短かった。
たぶん作者は最初からちゃんと最後までの構想があって描いているだろうから、
全4巻の予定で描いていたのだろうと思う。

心臓を食べるとかの話もあるが、それ程めちゃくちゃ暗くはないので取敢えずは安心して読めた。
あまりにも暗いのは私はちょっと苦手なのだ。

現実世界と青羽の見る夢の世界が交錯する。
「謎」ばかりで、新刊が出る度に前の巻を引っ張り出してこなければわからなくなっているという有様!
今回、4巻続けて読んだが、4巻目で全ての「謎」が明らかになる。

作者は深層心理をテーマに取り上げて描くことが多いような気がするが、なかなか含蓄があって素晴らしい!
父と息子の確執がこの作品でも重要なテーマのひとつでもある。
そして、永遠の若さ。永遠の生。
太った体型はほぼ「良い人」を表す事が多く、痩せることには時に嫌悪感を表すこともある。(何故だろう?)


人形型ロボットが可愛い!!私も欲しい!!!
若い頃のエズラ博士素敵!!私の好み!!!


千里の言葉より・・・
「もし過去を変えたければ
ひとつだけ方法があるよ
バルバラが青羽のみてる夢なら
あなたやキリヤのことも
誰かの夢にするんだ
そうしたら
やりなおしてもらえる・・・」

私が今、現実だと思っているこの世界も
もしかすると誰かの見ている夢の世界なのかもしれない・・。
そんな事をフッと思った。

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