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夜廻り猫 (深谷かほる)

以下の文章は2017年6月にブログに書いてたものです。当初本屋で何度も目にしながら私の好みの絵柄じゃないし・・・と買うのを躊躇していたのです。でも読んでみるとすごくいい!温かいものが溢れてくるような作品でした。あれから4年。ネットでも読むし、新刊が出るたびに欠かさず買ってます。(原則として)たった1ページで登場人物の今まで生きてきた背景までも読者に想像させるなんてどうしてこんなことが出来るのか不思議に思えるぐらいです。気分的に落ち込んだときにそっと手に取って読み返すこともあります。

絵柄も今では大好きになりました。


↓ここから2017年の時の感想です。

この作品はかなり前から気になっていました。
・・・が、私のいつもの悪い癖で絵柄がイマイチ自分の好みではないという理由だけで買うのを躊躇していたのです。

ところが手塚治虫文化賞短編賞を受賞するというニュースを知りましてあわてて購入。
・・・はい。非常に素晴らしい作品でした。
そして何故もっと早く購入しなかったのかとっても後悔しました。

この作品はネットでも読めますが本として読んだ方が絶対にいいと思います。
その方がより深く作品世界に浸れるような気がするんですよね。

野良猫として危険と隣り合わせに生きる遠藤平蔵。
名前がいいですね。カッコイイし、精神的な強さとかこの猫にピッタリの名前だと思います。
涙を流す人たちの心にひっそりと寄り添う猫。
そしてちゃっかりといろんな所で食事にありつく姿は笑えるというか生きる強さとでもいうか、とにかくいいんだよね~。

初め、自分好みの絵柄じゃないなんて思ってた自分が腹立たしい。
すっごく味のあるいい絵ではありませんか!

文句なく素晴らしい!と思える漫画に出会うことが出来て嬉しい。
3巻が出るのが待ち遠しいです。

今日の朝日新聞の<ひと>欄にこの作者が取り上げられていました。
深谷かほる先生!受賞おめでとうございます!

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