23.08.25 vs 湘南ベルマーレ

8月18日(金)に名古屋グランパス戦、22日(火)にACLプレーオフで理文足球会戦を行ってからの、25日(金)湘南ベルマーレ戦と、悪意があると言われても仕方ないような日程を戦い抜く必要がありましたが、3連勝で見返してやることに成功。もちろん湘南戦はかなり体力が削られているなと思えるパフォーマンスでしたが上手く試合をコントロールして1-0で勝ち切りました。

日程にも勝った


スタメン

浦和のスタメン、名古屋戦からは、累積で出場停止中のホイブラーデンに代わり岩波が。トップ下には小泉から安居をチョイスしました。
そしてトップには2試合連続ゴールと絶好調中のカンテが入りました。
一方湘南の方は、GKをソン・ボムグンから富井、中盤の小野瀬が累積出場停止で池田が、2トップにはディサロからタリクが出場しました。

左右で形を変えた湘南の守備

前半からボールを握ったのは浦和。
いつも通り4-1-2-3の形に可変しビルドアップを試みました。
湘南の守備陣形はボールが右サイドにあるか、左サイドにあるかで形を少し変化させました。
まずはボールが湘南からみて左サイドにある場合(=岩波がボール保持)。
2トップの片方がボールホルダーへ行き、残った方がアンカーに付きました。そしてIHの平岡は中の敦樹へのパスコースを切りながら酒井にボールが出たのならプレスに行くという形。この時、WBの杉岡はラインを下げ、大久保のマークに付きました。
そして岩波から相方のショルツにパスする場合は、IHの池田が出ることで、ショルツに前を向かせないようにしました。

反対にボールが湘南からみて右サイドにある場合(=ショルツがボール保持)。
IHの池田がショルツに出れなかった場合、2トップが左サイドの時と同じくボールホルダーとアンカーを見ます。
この時、IHの池田は中の安居を監視し、明本へはWBの畑が積極的に出て前を向かせないようにしました。

この左右で使い分けたプレスにより、浦和はなかなかボールを繋いでの前進は出来ませんでした。

布陣変更の是非

この状況に対し、30分ごろから岩尾や敦樹が最終ラインに降りて2トップの規制を突破しようとします。
この動きにより湘南からみて左サイドではIHが前に出てきたので、そのスペースに大久保が顔を出して、という前進が出来るようになりました。
ですが一方で、試合後インタビューで岩尾が、『下がると相手が3枚をしっかり決めてやってきていて、下がらないと相手の2トップが閉めては出てというのを愚直に繰り返していた。』と言っていたように、
湘南の狙いをはっきりさせてしまう→疲れさせることが出来ない
という懸念点も発生していたことが分かります。

これが岩波拓也

なかなかボールを繋いで前進できない状況を変える一撃を持っていたのは、久々に出場した岩波のロングフィードでした。
右CBから左WGの対角に繰り出されるピンポイントのパスは、湘南WBの畑に対し数的を瞬間的に作り出し、11:20と38:00に決定機を作り出しました。
試合後色々な選手が口を揃えて言っていましたが、『明本、あれは決めろ。』

崩せない浦和の守備

湘南のボール保持時の狙いとしては、3-1-4-2のような形で、
WBが低い位置でボールを貰い、浦和のSBを引き出し、その裏のスペースをIHや2トップが狙う。
もしくは直接2トップに当てて、IHが後ろからどんどん追い越していくような戦い方をしました。

最後は4バックの浦和に対し、サイドで数的有利を作り、クロスを上げて何かが起きればというものだったと思いますが、IHが裏へ抜けても岩尾がしっかり付いていき、クロスに対しても岩波・ショルツコンビがほとんど跳ね返し、ポストプレーも潰せたのでしっかり無失点で終えることが出来ました。

奪った後の判断

また、奪ったら縦に速くというプレーは今節も見ることが出来ました。
26:20のシーンでは、浦和がカンテが最終ラインにプレスに行き、安居はアンカーを抑えながらボールをサイドに追い込むことに成功し、それに続いて関根、明本、岩尾がプレスに行きました。

結果、岩尾のところでボールを獲ることに成功。
いつもなら最終ラインからやり直しを試みますが、岩尾から岩波へパスがつながった後、大久保へ縦パスが入り、大久保がターン、一気に4vs3の状況でチャンスを作れました。

最後に

勿論、疲労がかなり溜まっている中での試合だったので、最小限のパワーで闘う事。相手を疲れさせて体力の差を縮める事。を狙って岩尾を主軸に試合をコントロールしていましたが、刺せるところはしっかり刺して点を奪うことはとても重要です。
その中で62分にカンテの3試合連続理不尽ゴール炸裂。
そこからは守れる選手を投入し逃げ切りを図り、1-0で勝利。
この過密日程、アウェーという地での勝利。
全て上手くいった試合でした。


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