2023.05.27 VS京都サンガF.C.

強いチームへ

スタメン

『5・6月の7連戦』の第3戦目となるVS京都。
浦和のスタメンは、右SBには酒井が戻り、明本も左SBに戻るかと思いきや、京都サポからも愛されている荻原固定で、それ以外は変わらず。
一方京都は、1週間前のリーグ戦では札幌に1-2で負けたメンバーより、3日前に行われたルヴァン杯でG大阪に1-0で勝利したメンバーを多く起用。
それでも相変わらず曺スタイル全開でした。

狙われた岩尾

試合を通して、『浦和がビルドアップするのに対し、京都がハイプレスを仕掛け、取れる場面もあったが、ロングボールでひっくり返されることもあった。』という90分間でしたが、その『京都のハイプレス』に関して。
浦和の4-1-2-3のビルドアップに対し、京都も4-1-2-3のような構図で対抗。
自分の持ち場から浦和のボールホルダーに向かって一人づつ縦にプレスをしていった京都でしたが、逆に少しでもそのプレスの向きが縦ではなく、斜めになると、浦和の2列目の選手が背後に顔を出し、浦和が縦パスを刺せました。
最初のチャンス場面である、1:45のシーンでは、パトリックが背後の岩尾を消しながら西川にプレスを仕掛けるはずだったと思いますが、少し斜めに入った為、西川ー岩尾ルートが開通。次にアンカー川崎に対し、出口を興梠と安居で2つ作ったので川崎の逆をとって興梠へ。というように縦ー縦で一気にチャンスを作り出しました。

ですが続く3:50のシーンでは、パトリックの西川へのプレスに続いて川崎も縦へずれているので岩尾が捕まりました。

荻原の選択肢

前半、岩尾の次にビルドアップが止められた場所は荻原のところでした。
中央が閉められているのでホイブラーデン→荻原にパスを出すシーンが多くありましたが、谷内田の、横のサポート内側を切るプレスにより、荻原の選択肢が無くなりボールロストすることがほとんどでした。

それを見てか、30分以降は荻原が少し低い位置にいることが多くなりました。その分ホイブラーデンが内側にいるので、豊川も内側に。
恐らく、谷内田との距離を取るという意図があったと思います。
自分にプレスしに来る選手の距離を離して、自分自身に時間を与えることで前へのパスを刺しやすくしたと思います。
実際その直後に興梠にパスが出来ました。

それでも繋いでゴール前へ迫るシーンを必ず作る事は出来なかった浦和は、ホイブラーデンやショルツ、西川のフィードで局面をひっくり返そうとし、そのこぼれ球を拾って2次攻撃を進めました。

後半に現れた闘いの部分

後半に入ってから、右SHの大久保を下げ、モーベルグ投入で右サイドの強化を図った浦和は結果的に1点目へと繋げました。
京都のビルドアップの場面でしたが、木村に対して酒井が前を向かせない守備、仕方なく平戸へパスしますが、敦樹に縦は塞がれ、興梠のプレスバックによりボールロスト。川崎にこぼれますが、安居の身体勝ち。FKをもぎ取りました。
そのFKで、モーベルグが蹴ったボールが、壁にあたり、こぼれたボールをもう一度モーベルグが中へ放り込み、川崎の頭を越え、大外で待っていた興梠へ。
前半ビルドアップを引っ掛けても得点できなかった京都に対し、浦和は後半早々に前半やられたような形から先制点を取りました。ましてやアンカーの川崎からボールを刈り取って。

川崎からしたら、森保監督の目の前でとても悔しい結果となりました。
曺監督から試合後『ワールドカップでもそれをやるのか』と厳しく言われたそうですが、同じ展開で得点に繋げられたか、そうでなかったか。チームとしての差。特に闘うという部分の差が顕著に出た場面でした。

60分以降、興梠・岩尾・荻原を下げ、カンテ・平野・明本を投入。
基本的に京都の時間が長く続きましたが、ボールを取れれば、平野の持ち味である縦パスでモーベルグやカンテに渡す事や、西川から空中戦に強い明本や酒井にボールをあてる展開を選択しました。
90+1分、その高い位置で酒井がファールをファールを貰い、FK。
結果、カンテのゴールに繋げる事ができ、0-2で勝利しました。

最後に

序盤から京都のテンションに無理やり付き合わされ、浦和のやりたいことはやらせてもらえなかった試合でした(スコルジャ監督の試合後コメントでも『非常に強いプレスをかけられて、我々もかなり苦しみました。ビルドアップを用意してきましたが、あまり実行できませんでした。』と言っている)。ですが後半、攻守共に闘うという気持ちを見せ、なんとかアウェーで勝ち点3を取ってきました。
正直、毎回相手がハイプレスを仕掛けてくるとこうなってしまうのは嫌なので、なにかかわせるようなプランが見えるとなお良いかなと。
それでも、上手くいかない試合でもセットプレーや一瞬の隙で得点に繋げる事が出来る、勝利することが出来るのは、『強いチーム』になってきている証拠なのかなと!

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