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特別栽培レベルでりんごと桃を栽培する青木果樹園に行ってみた!

2024年の夏、岐阜県高山市でりんごと桃を栽培している、青木果樹園へ理事さんたちと視察に行きました。
果樹栽培は農薬の削減が難しい中、ネオニコチノイド系農薬不使用で取り組んでいる貴重な農家さんです。

栽培に対する想いや、こだわりについてインタビューしてきました!

青木果樹園って?


岐阜県高山市でりんごや桃の栽培を行う青木果樹園。
父親の代から40年以上除草剤を使用せずに、果樹栽培に取り組んでいます。

特別栽培レベルで果樹を育てるのはとても大変なことです。
岐阜県では桃の慣行栽培で29回の農薬が使用されていますが、特別栽培では半数以下の使用に抑えなければなりません。

果樹栽培は生育期間が長く、常に病害虫のリスクと背中合わせ。
そんな中、ネオニコチノイド系農薬不使用で栽培している「青木果樹園」は、とても貴重な農家さんなんです。

青木さん

1980年ごろから除草剤を使用せずに、りんごや桃などの果実を栽培している青木果樹園の2代目。

「種までおいしい桃づくり」を目指す父の想いを引き継ぎ、親子で取り組んでいます。

10種類以上のりんごや桃を栽培

時期をずらしながら収穫ができるよう、さまざまな品種のりんごや桃を栽培している青木さん。
取材時には、理事さんたちと桃の試食をさせていただくことになりました。

「甘くておいしい!」
「農薬が削減されているから、皮まで食べても安心」
とみなさん笑顔。

この桃を毎年楽しみにしているファンもいました◎

完熟ぎりぎりまで樹に生っているので、甘みが詰まったおいしい桃になるそうです。

2024年の出来は?

桃の味は天候に左右されやすく、収穫直前に大雨が降ると薄味になってしまうことも。
2024年の気候は桃にとって良い気候だったそう◎

りんごと比べると桃は収穫の適期が短いため、収穫当日に出荷までの作業を行う必要があるんだとか。
普段は3~4回に分けて桃の収穫を行うのですが、2024年は猛暑の影響で収穫タイミングが集中してしまいました。

1回の収穫量が多くなってしまい、最長で深夜1時から夜の9時まで収穫・選別・箱詰めしていたそうです!
青木さんは「こんなに忙しかったことは今までない」と2024年の猛暑を振り返っていました。

りんごは台風の影響もなく、順調に育っていましたよ。

りんごと桃を栽培するうえでのこだわり

栽培期間中、殺虫剤の使用回数は1/3以下に制限

栽培中にかける殺虫剤の使用は、地域で慣行的に使用される農薬回数の1/3以下(殺菌剤は1/2以下)と厳しく制限しています。

有機JASで使用可能な農薬をできるだけ採用し、10年前からネオニコチノイド系農薬も不使用で取り組み始めました。
他の農家さんからは「ネオニコチノイド系農薬無しじゃ無理だよ」といわれることもあるそう。

カメムシの被害や病気の蔓延などリスクは大きいですが、組合員さんが求めているものを届けたいという想いで、農薬の低減に挑戦し続けています。

40年以上除草剤は不使用

お父さまの代から40年以上、除草剤を使用していないという青木果樹園。
とくに夏場6~7月は、雑草の伸びが早いので大忙しです。

乗用の草刈り機で草刈りをするそうですが、どうしても樹の周りは手で刈らなければなりません。
お父さまが細かいところの草刈りを担当しており、取材した日も草刈りをしている姿を見かけました。

青木さんが選定や収穫、お父さまが草刈りと作業を手分けして行っているそうです。
年間のうち1/4は草刈りをしており、「本当は暑くてやりたくないです(笑)」といいながらも、安心へのこだわりを追求していました。

完熟ぎりぎりまで待ってから収穫

「種までおいしい桃づくり」と、安全安心だけでなく味にもこだわっています。

市場に出荷される桃はまだ果実が固い状態で収穫しないと、店頭に並ぶころに傷んでしまう場合があるため、完熟で出荷することできません。

しかしアイチョイスは産地直結が強みのひとつ。
おいしさを追求し、完熟ぎりぎりまで樹に生らしたものをすばやくお届けします。

見た目が赤く色づいていても、まだ固い時もあるなど、見極めが難しい桃。
青木さんは「青木果樹園の桃が食べたい」との想いに応えるべく、毎日畑を回ってひとつずつ桃を確認し、いちばんいい状態の桃を収穫しています。

桃の味が左右されるのは収穫のタイミングだけではありません。
1~3月に行う剪定にも影響されるそうです。
人によってやり方はさまざまですが、果樹園の環境に合わせて、「どの枝を残してどんな実を付けたいのか」を想像しながら選定を行います。

青木さんが果樹園の状態をしっかりと把握しているからこそ、適切な剪定ができるのだと感じました。

りんご&桃ジュースも販売中!

規格外で出荷できないりんごと桃はジュースにして販売しています。
大きな工場ではなく、「何度で何分加熱する」など細かい調整ができるところで風味を生かした製法で作っているのが特徴です。

りんごは品種によって味が変わるので、品種の異なるりんごが混じらないよう、「つがる」「フジ」と品種を決めて製造(※)。

「りんごのうま味が凝縮されていてとってもおいしかった!」
「この時期を待っていました!」
など、組合員さんからはうれしいクチコミをいただいていますよ。

桃ジュースにも青木さんのこだわりが詰まっています。
100%果汁で楽しんでもらえるよう、水や砂糖だけでなく酸化防止剤などの食品添加物も一切使用していません。

さらにりんごを少し加えることで、とろみがすっきりとして飲みやすくなるそう。
もちろん、りんごは青木さんが栽培したものなので安心ですね!

※場合によっては品種がミックスしていることもあります。

青木さんに聞いてみた!

インタビュー内容はこちらをクリック👇

👇この記事を書いた人

※こちらの記事は、2025年1月24日「みっくすなっつ」に投稿された内容の一部です。

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