ワレワレ星人
以前、お友達が勤めていた会社の
上司が、かなりパートさんたちの
仕事をなめている人で、
簡単な仕事だから、誰だってできると
思っていることが、みえみえだった。
日頃から、会社を良くしようと
パートさんたちが
意見をだしたり
こうしたら、お客様にもっと
喜ばれますということを
提案していたんだけど
全く聞く耳をもたなかった。
また、余計なこと
面倒なこといってるくらいに
軽くあしらわれていたらしい。
しかも、サービス残業は当たり前で
社員でもないのに
夜21時すぎまで、責任感だけで
友人たちはがんばっていた。
だけど、ある時
働く人の何の意見も聞かず、
倉庫を移転すると話しだした。
勝手に場所とやり方を変えてしまう。
「会社を移動するからね。」
と言われ、何がなんだか
さっぱり分からない状況になってしまった。
これまで、改善してほしいことなど
全く聞き入れてくれず
今度は、遠くへの移転…。
他の会社とも業務提携するらしい。
会社の事情も
そりゃ、あるだろう。
経営が厳しい面もあるのだろう。
だけど、普段から
一生懸命
働いてくれてる人の話を聞いて
寄り添う姿勢がなかったら
誰もついていかない。誰も(›´ω`‹ )
みんな主婦なので
子供もいたりするので
遠くなってしまうと通えない。
辞めます
と心を決めたパートさんたち。
部長にそれを伝えたところ
動じなかったそうだ。
自分で、こんなもん
なんとでも出来るといった態度。
そして、新しく提携すると決まった会社から
若いキリッとした
サラリーマンたちが
これまでの仕事の引き継ぎのために
やってきた。
「ワレワレとしましては…」
というのが、彼らの口ぐせだった。
彼らは、必要以上に全てを
請け負うつもりなどなかった。
会社の決まりからも
絶対に、はみ出ない。
全く融通もきかなくて話がすすまないので
いつの日からか、コミュニケーションが
なかなか難しい
ワレワレ星人と
友人と私は、呼ぶようになった。
住む星が違うと思えば
話が通じなくても
優しい気持ちになれたんだ。
そして、責任感から
パートさんたちは、引き継ぎを一生懸命
やっていた。
相変わらず、部長はギリギリまで
我関せずだったけど
パートさんたち全員が、辞める1ヶ月くらい
前になって、そのヤバさに気づいたらしい。
ワレワレ星人たちとパートさんたちと
部長で会議した時に
思いのほか
ワレワレ星人たちも
全部を引き受けてくれないことが
ハッキリしたのである。
今までパートさんたちが
やってきたことの多くを
部長が1人で抱えることになった。
それはそれは慌てていたそうだ。
友人は、本当に呆れてしまったけれど
最後までちゃんと整えていこうと
部長への引き継ぎをがんばっていた。
そして、辞めてからも
会社の片付けまで行っていた。
人がいいにもほどがあるよ( ˃̣̣̥ω˂̣̣̥ )
ここにきて
部長は、パートさんたちに
本当に申し訳なく思ったようだ。
そして、自分がなんでもできると
思っていたことが
何も出来なかったことに気付いたらしい。
遅いわ( '-' )ノ)`-' )
と心の中では思ったが
本当に本当の最後で
ディズニーチケットを家族分
お詫びの印として
友人は、もらったそうだ。
そして、本当にその部長には
振り回されていたんだけど
最後には
許してあげていた。
一時は、本気で腹をたてていた相手だ。
そういう人を許していくって
言葉でいうほど、簡単じゃないよね。
すごい事だと思うんだ。
そんな友人の懐の深さや
愛情の深さに
多くのことを学ばせてもらったよ。
ワレワレ星人と部長…
どうしているだろうか。
働いてくれている人たちを
どうか、大切にしてほしい。
いま、同じ地球に住む仲間だ。
お互いが歩みよって
うまく連携とれていることを願う( ˙▿˙)✩.*˚